読書日記

  はぶいてはいけない時間

 『「ゆっくり」でいいんだよ』(辻信一)より、
 ホッとする時間、楽しい時間、愉快な時間、なごやかな時間、こころ休まる時間、ロマンチックな時間。
 本人が楽しんでいるという以外には特にこれといった意味も目的もない、こうした「ムダな」時間はどんどん節約され、手元から消えていく。
 人々は「時間がない!」と叫ぶ。

 人生には、はぶけないし、はぶいてはいけない時間があるんだ。
 その時間を守るためには、人にのろまといわれたり、スローとバカにされたりするのを恐れないことにしよう。
 「時間がない!」というのは、「楽しむ時間がない」もしくは「やりたいことをやる時間がない」という場合が多いのではないかと思います。
 実際には、誰にでも1日24時間という同じ時間が与えられているのです。(歳をとるとその分「時間がない」とも考えられますが、寿命がわかっている人はまれにしかいないし、いつ死ぬかは誰にもわからないのです)

 本人が“楽しんでいる時間”というのがとても大事なのではないでしょうか。
 幸せになりたいのなら、幸せを感じる時間が必要でしょう。どんなに幸せな条件が整っていても、本人が幸せを感じていなければ、その人は幸せではないのです。

 「楽しい」ということに価値があると思えない人も、「楽しいだけでいいのか」と考える人もいるでしょう。
 「楽しい」の他にも、いろんな「愉しむ」「楽しみ」があるのです。
 「楽しもう」と心がけることが幸せを感じるための方法の一つでもあります。
 「楽しむ」という人生の目的があっていいと思います。

 本人が楽しんでいる、幸せを感じていると自覚できる時間が、幸せな人生にははぶいてはいけないのではないでしょうか。
 そのためには、スローダウンの実践が必要なのでしょう。
 急いでいる人から見たら、「遅い」とか「怠けている」とか「寄り道している」とか思われるかもしれません。
 人がどう思おうが、何と言おうが、マイペースで、幸せに生きていけたらいいのではないでしょうか。



   

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