さて、きみはスローフードということばを聞いたことがあるんじゃないかな?「スローフード」とは、「ファストフード」に対する危機感から、20年ちょっと前にイタリアで始まった運動です。
それは単にゆっくり食べようということじゃない。
それも大事だけど、もっと重要なのは、「食べものは生きものである」ということを思い出すこと。そして、その生きもののまわりに流れるゆっくりとした時間を尊重すること。つまり、食べものを養殖し、栽培する人も、買う人も、食べる人も、みな「上手に待てる」ようになること。
ぼくたちは本当にたくさんのいのちのおかげで、こうして生きている。ありがたいことだ。そのありがたさこそが、食べもののおいしさの最大の秘密なのではないだろうか。
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