事の起こりは1986年、(中略)スローライフの動きは、20年ちょっと前にイタリアで「スローフード」運動として始まったようです。
カリスマ的な食文化のライターだったカルロ・ペトリーニがスローフード協会を立ち上げる。
名前からわかるとおり、この運動が守ろうとしているものは何ひとつとってもマクドナルドからは連想できないものだ。
すなわち、その地方ならではの、新鮮な、旬な素材。何世代にもわたって受け継がれてきたレシピ。環境を破壊しない農業。職人がつくった地元の特産品。家族や友人たちとのんびりと食事を楽しむ時間。
スローフード協会が提唱するのは“エコグルメ”――つまり、正しい食生活は環境保護と手を携えていくことが可能であり、そうしなければならないという考え方だ。
といっても、その真髄にあるのはあくまでも食の快楽なのだ。
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