読書日記

  孤独もいいもの

 『14歳からの哲学』(池田晶子)「14 友情と愛情」より、
 孤独というのはいいものだ。友情もいいけど、孤独というのも本当にいいものなんだ。
 今は孤独というとイヤなもの、逃避か引きこもりとしか思われていないけれども、それはその人が自分を愛する仕方を知らないからなんだ。自分を愛する、つまり自分で自分を味わう仕方を覚えると、その面白さは、つまらない友だちといることなんかより、はるかに面白い。

 人生の大事なことについて、心ゆくまで考えることができるからだ。
 考えるということは、ある意味で、自分との対話、ひたすら自分と語り合うことだ。だから、孤独というのは、決して空虚なものではなくて、とても豊かなものなんだ。
 孤独をイヤなものと思うのは、自分の愛し方を知らないから。自分を愛するとは、自分で自分を味わうこと。
 たとえば、自分のいいところや得意なことを知る、自分の好きなもの大切なものを知る、自分の望みを知る、・・・自分の幸せを知り、それを味わう(幸せを感じる)ことができればいいのでしょう。

 また、一人でしかできないこともあるでしょう。
 一人を楽しむ方法はたくさんあるはずです。
 もう一つは、自分を育てることだと思います。一人の時に、自分(の心や言動)を見直し、自分と対話する(あれこれ考える/テツガクする)ことで、人間としてより成長していくことができるのではないでしょうか。

 要は、一人の時間をどう過ごすかが問題なのでしょう。
 それによって、一人でいることを「寂しい」「虚しい」と思うか、「ラクでいい」「楽しい」「充実している」などと思うかが違ってくるのだと思います。

 一人の時には一人を楽しみ、人といっしょの時にはつきあいを楽しむことができたらいいのではないでしょうか。

一人も 好好 二人も 好好 みんなも 好好



   

次の日の日記

14歳からの哲学』池田晶子

ホームページ