小さなものへの愛とは、一言で言うと、趣味といって片付けられてしまうものかもしれません。自分の好きなものを楽しむことも、そのものを愛することになるのだと思います。
それは、歌が好きだとか、あるいはおしゃれが好きだとか、冗談が好きで、よく笑うことかもしれません。
また逆に、涙もろくて、よく泣くといったこともあるでしょう。
そういう、これまでたいしたことではないと見過ごされてきたものの中に、人間を生かしていく深い力があるのではないかと、最近しきりと考えるのです。
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