タモリの新哲学大王!
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タモリの新哲学大王! 第1回「人生」
97/4/16・フジテレビ
新番組、哲学というタイトルに興味を持って、とりあえず視てみた。
考えることが哲学。人は誰でも哲学者。
このコンセプトのもとに問題を考える。初回のテーマは「人生」。
テーマについて多くの有名人に真面目に語ってもらったビデオを視て、パネラーが発言し、最終的に1つの回答を出すというものだ。
「人生とは、宝探しである」 カールスモーキー石井
・ 苦しんだり悩んだりすることを楽しむことに気づく。これが人生。
・ 人生とは、宝探し、つまり、いいもの探し。楽しいことを探していく。
「人生はオリンピックみたいなもの」 西田ひかる
・ 失敗のあとにすぐ気持ちを置きかえて次に臨まなければならない。
・ みんなが注目してくれる華々しいものであってほしい。
・ 参加することに意義がある。
「人生とは勇気である」 松たか子
・ 勇気を持った姿を人に見せることでまわりの人にも勇気を与える、
そういう父の姿をみて、そういう人生ができたらと思った。
・ 決断する時に、自分のしたいことを信じる気持ち。
「人生とはぶどうの一粒である(ワインの原料)」 武田鉄矢
・ 人間は立派に腐るために生まれてきたのかもしれない。
・ 死の後に、花が散ったあとのような香りが残せればいい。
「人生とはカン違いである」 トータス松本
・ 誉められ人生で好きなだけカン違いしてきた。
・ 昔の自分の写真を見てみるとダサイけど誇りに満ちている。
・ 自分が自分らしさを発揮するためにいいようにカン違いしてきた。
「人生とは人の持つエネルギーである」 アンディ・フグ
・ 恵まれない環境から格闘技によってはいあがってきた。
・ 家族やまわりの人の敬意を集めたかった。
・ 闘うためには心のエネルギーが必要である。
・ 太陽からエネルギーをもらわないと世界も成長できない。
「人生とは消去法である」 大島渚
・ 人生を消去法で生きてきた。
・ 得意でないことはやらない。つまらないことはやめる。
・ ただ生きている事の中で自分の実質が磨かれてくる。
「人生とは最後の港までわからないものである」 残間里江子
・ 途中の港で何があってもふりまわされない。
「人生とは我慢である」 羽賀研二
「人生は速く走ることである」 星野一義
・ いつまでも闘いつづけている理由はわからない。
・ 速く走るためのテクニックを今でも磨きつづけている。
「人生とは今生きていることである」 和田アキ子
・ いつの日か振り返るのが人生だと思っていた。
・ 結果を出すことにとらわれずぎない。
・ 「今を生きる」「今が人生」で、過去を振り返らない。
「人生とは物語作りである」 森毅
・ 人間は物語を作る生き物。
・ 過去を消すことで新しい物語が生まれてくる。
・ 自由度を増やすために過去を使うべき、過去に縛られて自由を狭めない。
・ 過去を消費しながら新しい物語を作る材料に投入していく。
以上12名へのインタビュー・ビデオ。
吉田夏彦(立正大学文学部哲学科教授)さんは、次の3つの考え方を挙げた。
(1)終点が大切である。
(2)過程が大切である。
(3)来世が大切である。
5人のパネラーの意見は、次のとおり。
「人生とは自動販売機」 永作博美
・ 試してから買うことはできないが、決断はしなくてはならない。
・ 買いたいものじゃないものが出てくることだってありうる。
「人生とは道」 うつみ宮土理
・ いくつもある道の中から自分で選び、
間違えたとしても別の道に行けばよい。
「人生とはジェットコースター」 神田正輝
・ 予想もつかない行程だがとまらない。
・ 楽しむのも怖がるのも自由。
・ 上がったり下がったりしても、結局同じところに戻る。
「人生とは麻雀(ギャンブル)」 松岡昌宏
・ 持っている牌もあれば、人から得る牌もある。
・ 運を生かしながら勝負していく(勝ちたい)。
「人生とは退屈しのぎ」 山田五郎
・ たいていのことはする必要ないこと。
・ 退屈だからいろいろな事をしている。
「人生とは?」というあいまいな質問だったために、いろいろな回答になっている。
「人生とはどんなものだと思いますか?」に答えた人。
「人生を例えると何でしょう?」に答えた人。
「あなたのいままでの人生はどんなものでしたか?」に答えた人。
「あなたが過去の人生から学んだ教訓は何ですか?」に答えた人。
「あなたの人生に大事なものは何ですか?」に答えた人。
「あなたはどんな人生を送りたいですか?」に答えた人。
いろいろな視点があります。
自分の人生/客観的な人生
過去を想い返す/現在を大事にする/将来に望む
マイナス面に焦点/プラス面に焦点/波があると考える
結果重視/過程重視/経験重視/あり方重視
上記の中で私が好きなのは、カールスモーキー石井さんの「人生とは宝探しである」です。でも宝石のような宝ではなく、子どもの頃に自分の宝物を持つようなイメージの宝です。人がガラクタと言っても関係ない、自分にとっての宝物。石でも、貝殻でも、消しゴムでも、何でもいい。それもできるだけたくさんあったらいいな、と思います。
私が「人生とは?」と問われたら、
「人生がどんなものかはわからない」
「人生で大事なものは幸せ」
「幸せに暮らしたい」「夢を持ち続けたい」「人の幸せに役立ちたい」
「自分を育てたい」「死ぬまで幸せについて考え続けたい」
あなたにとって「人生とは?」(上の少し具体的な質問の答えは?)
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タモリの新哲学大王! 第2回「恋愛」
97/4/23・フジテレビ
「恋愛とは、人間らしくしてくれるスパイスである」 雛形あきこ
「恋愛とは、熱病である」 薬師丸ひろ子
「恋愛とは、一流ホテルのショッピングアーケード街の中にある、
自分の憧れてるブランドのお店のショーウィンドウに
飾ってある今年のコレクションの服である」 家田荘子
「恋愛とは、(心の)穴である」 トータス松本
「恋愛とは、誤解であった」 武田鉄矢
「恋愛とは、美しき錯覚である」 東ちづる
「恋愛とは、性欲の昇華した形である」 三枝成彰
「恋愛とは、宗教である」 羽賀研二
「恋愛とは、エレガントな料理のようなものである」 ジャック・ボリー(フランス料理シェフ)
「恋愛とは、心のチップである」 田中康夫
「恋愛とは、心の栄養ドリンクである」 鈴木蘭々
「恋愛とは、人が人にはまる文化の形である」 森毅
「恋愛とは、お祭りである」 山田五郎
「恋愛とは、むらさきである」 松岡昌宏
「恋愛とは、人間にしかない心の原動力である」 細川直美
「恋愛とは、精神と肉体のオリンピックである」 神田正輝
「恋愛とは、すばらしい熱病である」 阿川泰子
いろいろな考え方がある。
吉田夏彦(立正大学文学部哲学科教授)さんは、
「恋愛は束縛である」のような回答が出ていないとコメントした。
三枝成彰さんが、中国人の女性通訳の方の言葉として「恋愛は時間のムダ使い」、と言っていた。これは、束縛の意味がある。
私がだいぶ前に読んだ本(たぶん安井かずみさんの著書だと思う)に、「恋愛に消極的なのはケチだから」のようことが書いてあった。
私は今のところ結婚するつもりはない、束縛されるような恋愛もしたくない。私は他にやりたいことがあるからだ。これなどもケチなのだと思う。1人の相手に時間・思考・活動などを多く与えるのを惜しんでいる。その分を他のことに使いたいと考えている。私は変人だからで、とても人には勧められることではない。
「恋愛とは、(たくさんの幸せを与えてくれる可能性のある)
幸せの種子の1つである」 本多時生
その種子を育てながら幸せを感じるのは自分しだい。育てることを喜びと感じるか、苦痛に感じるか。いろいろな喜びもあるが、自分の思うようにならないことも多い。枯れてしまう場合もある。
恋愛以外にも幸せの種子はたくさんある。どんな種子を自分の花壇に植えていくかは自分しだい。
番組の最後に大王(タモリ)が選んだのは、TOKIOの松岡昌宏さんの
「恋愛は、むらさきである」
男性の「青」と女性の「赤」が交わって、
人は自分に合う「むらさき」を探し求めている。
ユニークで、感覚(視覚)的で、意味あり(色の合成)で、おもしろい考え方だと思う。
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タモリの新哲学大王! 第3回「お金」
97/4/30・フジテレビ
「お金とは、カメレオンである」 鈴木紗理奈
「お金とは、鏡である」 鶴田真由
人の心を映すもの
「お金とは、空気である」 宮路年雄
いくらあってもじゃまにならない。なかったら死ぬ。
「お金とは、お守りである」 蛭子能収
ないと不安になる。あると安心。
「お金とは、釣りのようなもの」 武田鉄矢
「お金とは、水のようなもの」 ハリソン・フォード
「お金とは、レントゲン写真である」 家田荘子
「お金とは、優秀な探偵のようなもの」 つぶやきシロー
「お金とは、パワーである」 アンディ・フグ
「お金とは、人間の心を操る影の権力者である」 鈴木蘭々
「お金とは、影である」 堀紘一
実体ではない。
「お金とは、テストの点数である」 森毅
人に対する1つの評価
「お金とは、多機能ナイフ」 うつみ宮土理
「お金とは、人類が作った生物」 神田正輝
「お金とは、精神安定剤」 飯島愛
「お金とは、英会話」 山田五郎
使う目的がはっきりしていなくても、手に入れたい人が多い。
「お金とは、鍵」 松岡昌宏
以下は、私が考えたこと。
「得るものとしてのお金とは、労働の代価である」
労働の評価基準の1つではあるが、それがすべてでも絶対でもない。
私は仕事から得られる喜びを大事にしたい。
「使うものとしてのお金とは、いろいろなものに変えられるものである」
物、サービス、時間、経験などに変えることができる。
私は自分の時間を大切にするために、多くお金を使っている。
お金で買えないものはない、は真実か?
売ってくれるという人がいれば、ほとんどのものは買えそうだ。
人の心はお金では買えないか?
幸せはお金で買えるか?
買える幸せも買えない幸せもある。
自分の幸せのためにお金を使うことを考えてみたらどうでしょうか。
お金は有効に使ったときに、大きな価値を生む。
人生の中でやりたいことに、お金を使うことを考える。
自分が幸せを感じられることに、お金を使うことを考える。
「持つものとしてのお金は、気持ちのものである」
持っているお金に対する考え方・価値観は人によって違う。
お金をたくさん持っていても、もっと欲しいと思う人がほとんど。
お金をたくさん持っていても、失うのを恐れる人もいる。
手持ちのお金が少ないとほとんどの人は不安になる。
お金を少ししか持ってなくても、足るを知る人もいる。
お金に執着して生きる人も、無頓着な人もいる。
お金のことで不幸にならないほうがいい。
お金に執着しすぎるのも、無頓着すぎるのも問題ありそうだ。
お金の価値はその量によって違う。
「必要最低限のお金は、生きる糧となる」
お金が全然なければ今の世の中、生きていけない。
必要なお金がなければ、生活に大きな支障がでる。
「必要だと思われるお金は、安心を与えてくれる」
手持ちが少ないと不安になる。
「必要以上のお金は、???」
必要だと思うお金の額は人によって違う。
いくらあれば不安にならずに生活できるかは人によって違う。
あなたはお金を得ることをどのくらい考えていますか?
あなたはお金を使うことをどのくらい考えていますか?
あなたはお金のことをどのくらい気にして暮らしていますか?
あなたはお金のことで不幸になったり悩んだりしていませんか?
あなたは自分の幸せのためにお金を使っていますか?
それで十分に幸せを感じていますか?
「自分の幸せのためには?」とお金について考え、自分の生き方の中でお金と関わっていきましょう。お金のために不幸にならず、幸せのためにお金を活かそう。
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タモリの新哲学大王! 第4回「幸せ」
97/5/7・フジテレビ
「幸せとは、補助つき自転車である」 西村知美
いざという時には誰かが助けてくれるという安心感がある。
「幸せとは、花束である」 広末涼子
誰でももらうとうれしい。
「幸せとは、(きわめて価値のある)ゴールドである」 ハリソン・フォード
手に入れるのは容易ではない。
誰かの役に立っていると実感できること。
「幸せとは、夢の先にあるもの」 大林素子
幸せだけど、もっと幸せなこと(本当の幸せ)があるんじゃないかな。
「幸せとは、100万円である」 トータス松本
自分にとっての幸せの象徴。
「幸せとは、心配事を持てるゆとりである」 峰竜太
はたからは幸せそうに見えても、心配事はつきない。でも幸せ。
「幸せとは、自己満足である」 大島渚
「幸せとは、探してはいけないものである」 武田鉄矢
意識していない時が幸せ。
「幸せとは、半径3mのきれいな円を描ける心の余裕である」 田中康夫
「幸せとは、かたくなな思い込みをなくしていくこと」 高樹沙椰
「幸せとは、いいノリで生きることである」 森毅
追求すると不幸になる。
「幸せとは、人に感謝することである」 和田アキ子
毎日幸せ。幸せって感じられる幸せ。
「幸せとは、あー極楽、極楽と心の中でつぶやいている時」 うつみ宮土理
「幸せとは、OB(ゴルフ)の数」 神田正輝
「幸せとは、存在していること」 渡辺満里奈
「幸せとは、水力発電」 山田五郎
「幸せとは、きまぐれな友達」 松岡昌宏
いつくるかわからない。
いると気がつかないが、帰ると楽しかったと気づく
それぞれが自分の頭の中にある幸せをイメージして話をしている。だから、いろいろな意見が出てくる。
番組の中では男女の考え方の差をしきりに強調していた。女性は「幸せになりたい」と意識して生活している人が多いが、男性で幸せを意識して生活している人は少ないようだ。私は女性的なようだ。
私の幸せについての基本的な考え方は「幸せはたくさんある」だ。だから「幸せとは、・・・」と言うのは難しい。私は「幸せの側面」という連載の最初に「幸福の正面」ということを書いた。主観的なこと、現在であること、自覚していることの3つだ。
「どんなに幸せそうに見える人でも、本人が幸せだと思っていなければ、その人は幸せできない」
「今から考えるとあの時は幸せだったが、その時には幸せを感じていなかった。
その時には自分は幸せではなかった」
これらに同意していただける方は、自分の今の幸せを自覚できるように生きることに賛同してしただけるだろうか。
「幸せを求めても得られない」「幸せを求めると不幸になる」という意見の人には、幸せは貴重なもの、すごいこと、大きなこと、求めるものという観念がある。もちろんそういう幸せもたくさんある。しかし幸せには、ささやかなものも、ありふれたものも、すでに自分が持っている幸せもたくさんある。それらを幸せと感じられる人もいる。どちらが幸せな人だろうか。
私は日々幸せをたくさん感じて暮らしたい。夢を持ち続けて生きたい。多くの人を少しでも幸せにできたらいいな。などと考えて生きている。私は今幸せだ。
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タモリの新哲学大王! 第5回「仕事」
97/5/14・フジテレビ
「仕事とは、お着がえである」 ともさかりえ
「仕事とは、意味を持つことである」 唐沢寿明
意味・価値がほしい。 好きなことが仕事なのがいい。
「仕事とは、リベンジ(復讐)である」 大友康平
認められなかった時の復讐。 今に見てろよ。見返してやる。
歌うことが好き。人の前に立つことが好き。
歌いたいことがある。伝えたいことがある。
やること。やってみての失敗は痛快。もう一人の自分はほめてくれる。
「仕事とは、俺である」 田中義剛
自分であるために仕事をする。
「仕事とは、自分自身を見せることである」 ジーコ
好きなことを仕事にできて幸せ。その幸せを人にお返ししたい。
「仕事とは、ジグソーパズルを埋めることである」 安藤優子
それぞれが社会の中のパートを持っている。
「仕事とは、ソースである」 三国清三(シェフ)
仕事=人生。仕事をバカにするのは、人生をバカにすること。
「仕事とは、生きている証明である」 飯野賢治
仕事で生きている価値を確認できる。
「仕事とは、ゴールのないマラソンである」 土井たか子
「仕事とは、世界平和に貢献することである」 武田鉄矢
大きい目標を持っていないと、つまらないものになってしまう。
「仕事とは、スーパーマンのようなものである」 西田ひかる
いろんな人のためにという意識が大事。
「仕事とは、世間に対する言い訳である」 森毅
仕事と言えば許される、認められる。
「仕事とは、狩である」 加藤登紀子
「仕事とは、スーツケースである」 神田正輝
自分をほめるためにすること。
「仕事とは、心の鎧である」 斎藤陽子
ないと不安。
「仕事とは、ポップコーンである」 原千晶
自分の可能性の種子をはじけさせること。
「仕事とは、車のエンジンである」 松岡昌宏
「仕事とは、お金がもらえるSMプレイである」 山田五郎
苦痛があるから、喜びがある。
「仕事とは、サウナである」
汗をかいて、ビールをうまくする。
「お金、収入、暮らしのための」ような意見が出なかったのは、生活に困るような人がいないからだろうか?
番組に登場した人のほとんどは好きなことを仕事にしている。かつ、成功している。社会にも認められている。収入も高い。客観的には幸せそうな人たちだ。(本人がどう思っているかはわからない)
運が良かったのかもしれないが、それなりの努力は続けていると思う。きっとふつうの人よりも仕事の量やプレッシャーもきついだろう。少なくとも、その道でやろうと決断した人たちだ。
現実社会では、仕事を収入、生活のためと考えなくてはならない人も多い。私もそうだ。ただし、仕事には他の側面も多く、仕事から得られる幸せはたくさんある。
収入という必要性があったにせよ、自分で選んだ仕事の中で幸せを感じられるように工夫すればいい。イヤイヤながらやったり、希望の仕事ができなかったなどと嘆くより、今の仕事に喜びを感じられるようにしたほうがいい。また、新たな自分のしたい仕事を見つけ、それができるように努力するのもいい。
私はここ数年、収入があるという意味でちゃんとした仕事を一切していない。ワイフワークである「幸せ」についていろいろなものから学び、どうしたら幸せになれるかを考えている。それを自ら実践し、自分の幸せになる能力を育てるように努めている。それを文章にすることで、本を出版し、このホームページを作ってきた。
今年いっぱいはそれを続ける。
来年にはちゃんとした仕事をするつもりだ。ただ何をするかは、まだぜんぜん決めていない。決めるのは年末か来年になってからでいい。時々は考えてはいる。やりたいことはたくさんある。今は、どういう可能性があるか、いろいろと考えて楽しむことにしている。今は何よりも、現在の幸せな時を、十分に幸せを感じて過ごそうと決めている。
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タモリの新哲学大王! 第6回「結婚」
97/5/21・フジテレビ
「結婚とは、ドリアン(食べたことのないもの)である」 菅野美穂
恋愛の延長ではなく、生活の延長。
経験していない、すごい臭いがする、美味しいらしい
「結婚とは、最大の愛の約束である」 大澄賢也
「結婚とは、恋愛の最後の贈り物である」 林寛子
「結婚とは、百点満点のテストである」 武田鉄矢
「結婚とは、必然性の結果である」 相楽晴子
あこがれと成り行き。
「結婚とは、安定が幸せというイメージに当てはめていくことである」 東ちづる
結婚の幸せ(安定、依存、出産・・・)と不幸(自由を失われる)
「結婚とは、男がええカッコすること」 岡田真澄
なんでするのかわからないが、したくなっちゃう。
ひとりで生きるエネルギーが足りないから
わかち合うパートナーがいるから走り続けられる。
相手を幸せにするのは自分しかいないという自惚れ、自信。
「結婚とは、弱い人間の安全保障である」 大島渚
「結婚とは、枯れていくお互いを受け入れ、見つめていく心である」 高見恭子
「結婚とは、人生最高の白である」 桂由美
白とは、誕生に次ぐ人生の再デビュー
「結婚とは、モラルの形の表し方の1つである」 フランソワーズ・モレシャン
「結婚とは、家族の創始である」 森毅
「結婚とは、エスカレーターである」 うつみ宮土理
「結婚とは、主演ドラマの幕開けである」 神田正輝
「結婚とは、ドロシーの夢である」(以前) 高樹沙耶
「結婚とは、ねんどである」(現在) 高樹沙耶
「結婚とは、手袋である」 奥山佳恵
「結婚とは、シェークである」 松岡昌宏
「結婚とは、エスカレーターである」 山田五郎
みんな「結婚とは、よくわからない」という感じだった。
結婚を、自分のため、相手のために、2人の関係(相手の見方・評価)、社会性の観点で語った人が多かった。
吉田夏彦(立正大学文学部哲学科教授)さんは、結婚前(あこがれ、理想)と結婚後(現実)の落差ということを言った。
私には「結婚とは」なんて書けないが、次のようなことを考えた。
互いに思いやりがあれば、結婚は最高の人間関係である。
自分の家族を持ちたければ、結婚したほうがいい。
結婚している間には必ずたくさんの幸せがある。
いくつかの不幸もある。
作家の書く結婚についての文章は否定的なものばかりだ。
ほとんどの作家は家庭的な人ではない。
私は現在結婚するつもりはないが、結婚していても、結婚していなくても、どちらにも幸せはたくさんある。
馬鹿な者は、独身の間は結婚した時のよろこびを空想し、
結婚すると独身の時のよろこびを空想する
武者小路実篤
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タモリの新哲学大王! 第7回「親友」
97/5/28・フジテレビ
「親友とは、ラマン(愛人)である」 有吉弘行
「親友とは、コンビニである」 森脇和成
いない時はいなくてもいい、いつでも会える。
絶対に裏切らない。
「親友とは、なくてはならない香辛料である」 西城秀樹
互いに頑張っていける。
「親友とは、怒れる人間である」 川合俊一
「親友とは、私にとっては家族である」 鈴木沙理奈
「親友とは、クリスタルガラス細工である」 リサ・スティッグマイヤー
環境によって変わりやすい、こわれやすい。
英語のbest friendは1人だけ。
「親友とは、お互いに魂を殴り合えるやさしさを持てる関係である」 坂田明
「親友とは、自分のオナラのようなものである」 山田邦子
もっとも自分に近い他人。
友達との軽い約束は破らない。
親友なら軽い約束は破れる。でも、重い約束は絶対に破らない。
友達とは重い約束はしない。
「親友とは、背中合わせの立ち回りである」 武田鉄矢
自分のひ弱さを支え合う。
「親友とは、思いっきり泣かせてくれる人である」 大友康平
「親友とは、ヨットの船底に放りこんであるライフジャケットである」 安部譲二
「親友とは、擬制的幻想である」 栗本慎一郎
現実には親友などもっている人は1人もいない。
「親友とは、友人幻想の神話的形態である」 森毅
親友という概念は友達を差別化する。特定な枠を作らないほうがいい。
友人は多いほうがいい、限定するよりも広げていきたい。
「親友とは、紙風船である」 うつみ宮土理
「親友とは、確認しない友達である」 神田正輝
「親友とは、成長剤である」 渡辺満理奈
「親友とは、おむすびである」 原千晶
ポピュラーだけど、無性に食べたくなることがある。
「親友とは、ラーメンの中のチャーシューである」 松岡昌宏
「親友とは、自分や世間が親友だと思う人である」 山田五郎
親友だと思う相手がいる人は、その人のありがたさを感じ、大切にしよう。
親友と意識する相手がいない人は、それでいい。No problem.
親友という言葉で不幸にならないようにしよう。
「親友がいないから××」「親友がいないのは自分が××」
「相手は私のことを親友と思っているのだろうか?」
「親友が冷たくなった」「親友に裏切られた」
私は、友達を親友とただの友達にわけたくない。
私は、人に相談しない、泣き言を言わない。それで大丈夫。
そういう意味では、私には親友はいないし、必要はない。
でも、私には大切な友達がたくさんいる。
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タモリの新哲学大王! 第8回「父親」
97/6/4・フジテレビ
「父親とは、一生懸命さがむくわれないものである」 佐藤藍子
子どもの頃はヒーロー。
今は、きたない、イヤだ。
「父親とは、鋳型である」 関口知宏
あのお父さん(関口宏)の息子だから、と言われるのがイヤだった。
「父親とは、抽象的な存在である」 二谷英明
母親とは具体的な存在である。子どものレベルまで降りられる。
「父親とは、空を飛んでいる飛行機である」 桑名正博
自分の父=家の中でも社長
シャカリキになって飛んでいる。
自分はそこまでしたくないと思った。
「父親とは、偶然一緒に住むことになったただのおじさんである」 タケカワユキヒデ
「父親とは、信号機のようなものである」 武田鉄矢
子供にとって父親は手本にならない。通過点にすぎない。
「父親とは、水ふうせんである」 山瀬まみ
自分がおとなになって父親と話をするようになって、
子どもの時と印象が変わった。
パパも人の子だと思った。
パパを助けてあげたいと思えるようにもなった。
「父親とは、無線機である」 桑野信義
互いにあぶない時だけ、呼び合い、助け合えばいい。
「父親とは、種付けの終わった種馬である」 栗本慎一郎
「父親とは、背中で子供に生きる道を教えるものである」 三波春夫
母親は正面から、やさしく、きびしく教える。
「父親とは、さみしい存在である」 森毅
父親のさみしさをわかってあげるのが子供の役割。
父が子に贈れる最大のプレゼントは「自由」である。
「父親とは、世界で一番私を愛してくれた最初で最後の男性である」 飯星景子
ずっと父親の前ではいい子を演じていた。
いい子でいることに疲れて、いろいろとさまよった。
統一教会から命がけで助け出してくれた。
わかりあうことはできないが、許しあうことはできる。
「父親とは、お客さんである」 加藤登紀子
お客さんと思えば、許せる。受け入れられる。
「父親とは、森の上の雲である」 神田正輝
遠くで見守っていてくれる。
「父親とは、ウニである」 奥山佳恵
子どもの時は食べられなかったが、おとなになったら好きになった。
「父親とは、永遠の味方である」 喜多嶋舞
「父親とは、ダシである」 松岡昌宏
「父親とは、はずみ車である」 山田五郎
自分が父親を見るのと、父親が子供のことを考えるのでは大きく異なるようだ。
父親に対する考え方は時とともに変わる。自分が子どもの頃、自分が思春期の頃、自分がおとなになった時。これは単純に年齢で変わるのではないと思う。思春期の頃からいつまでも変わらない人もいる。自分がおとなになった時とは、人間として成長した、自分が子供を持ち父親になった、父親が年寄りになったなどの場合が多い。
自分にとっての(血のつながった)父親は1人しかいない。
だから、父親の印象は人それぞれ、バラバラで当り前。
私たちは、たんさんいる父親の中の1人に当ってしまったのだ。当りはずれもあるだろう。しかし、自分の人間としての成長などの永い目でみると、どういう父親が当りかは一概には言えない。
そういう意味では、私がこんな"幸せオタク"になって、幸せに暮らせるようになれたのは、父親のおかげと言えないこともない。
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タモリの新哲学大王! 第9回「才能」
97/6/11・フジテレビ
「才能とは、好きになる力の大きさである」 関根勤
どれだけ価値観を持てるか、好きになれるか。
「才能とは、好奇心が導く、人生の中の金脈である」 中村雅俊
すべての人は何かの天才。
でも自分の天分・天職を見つけられない人が多い。
才能がすべてではない、幸せは才能に関わらないところにもある。
「才能とは、1時間以上そのことに打ち込めるかどうかである」 武田鉄矢
「才能とは、嫉妬に耐えられるタフさへの称号である」 山咲千里
才能がある人はジェラシーを受ける。
「自分には才能がある」と言ってしまうのは恥ずかしいこと。
「才能とは、光りものである」 南美希子
羨望・名声・富を集め、光り輝く。
才能を共有することのエクスタシーがある。宝石のように。
「才能とは、ままならぬ相棒である」 堺正章
相棒(才能)とうまくコンタクトがとれた時に発揮される。
発揮できる時と発揮できない時がある。
「才能とは、磨けば光る石ころである」 桝添要一
1人の人間の中に(神様から与えられた)たくさんの石がつまっている。
「才能とは、発見である」 大橋巨泉
誰にもあるが、気づかなければ意味がない。
自分で発見する場合も、人が発見してくれる場合もある。
「才能とは、10点満点である」 ジーコ
人とは違うひらめきがある。
才能を維持できるかは本人しだい。
「才能とは、(ないと思い込んでいる人の)いい訳である」
デーブ・スペクター
誰にだってあるが、環境・指導者・タイミングなどで出会えないこともある。
「才能とは、環境と興味と思考力の結集した形である」 田崎真也
「才能とは、よく当るクジである」 森毅
才能がある人は当る確率の高いクジを持っている。
確率が低いクジでも当る可能性はある。
才能がゼロの人はいない、人間の才能は大して変わらない。
「才能とは、水平線のある風景である」 うつみ宮土理
「才能とは、Sの気持ちとMの感性が作るものである」 神田正輝
「才能とは、種である」 渡辺満理奈
「才能とは、ナイフである」 奥山佳恵
「才能とは、車のナンバーである」 松岡昌宏
みんな持っていて、全部違う。こだわりに価値がある。
「才能とは、燃えよドラゴンの最後のボスの義手みたいなもの」
糸井重里
私は今まで「才能」について考えたことがなかったような気がします。自分に何かの才能が「ある」とも「ない」とも考えた記憶がありません。何かがうまくいかなかった時には、努力が足りなかったのだと、おもに考えてきたように思います。
今回のこの番組を見て、いろいろと「才能」ついて考えてみましたが、自分の結論というものは出ませんでした。
「誰もが才能を持って生まれてきた。それを探し、磨く」というような考えは好きです。「探す」のに役立つのが好奇心や関心で、ヒントは好きやワクワクのような感じでしょうか。「磨く」ためには、熱意と努力。
どうも「才能」について考えるのは、私には向かないようです。私はやりたいことをやることを考えて生きていきたいと思います。
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タモリの新哲学大王! 第10回「青春」
97/6/18・フジテレビ
「青春とは、情熱、挑戦、そして夢である」 森田健作
夢は必ず実現できるもの。
青春と青春時代とは違うもの。青春は心の持ちよう。
「青春とは、大きな壁画である」 佐藤藍子
目の前で描いていることはよくわからないが、
遠くから見てはじめてわかる。
若さは先のことを考えないからいい。
「青春とは、サウナの幻想である」 つぶやきシロー
ムダな時間を過ごす時。
「青春とは、人生の中で一番みっともなくて汚らしいものである」 武田鉄矢
「青春とは、食べるという意志をもって食べている間である」 谷村新司
考えたことがない。死ぬ直前に1回振り返ればいい。
「青春とは、エネルギーが燃えている時である」 中村雅俊
回り道、寄り道した時代。
生きていることを自覚できる時期。
「青春とは、空気清浄器である」 西城秀樹
新鮮でいること。
「青春とは、アホな猿である」 河相我聞
後先のことを考えない。
楽しいことを覚えたら、突っ走ってしまう。
「青春とは、夢という計数を持って青いメジャーが心にあることである」
湯川れい子
「青春とは、運である」 大橋巨泉
若いうちの失敗は、許されるし、立ち直れる。
「青春とは、人生の華であるが、気恥ずかしい時代である」 森毅
「青春とは、残酷である」 大島渚
「青春とは、気球に乗った旅である」 うつみ宮土理
好奇心と夢。怖いと考えない勇気。
「青春とは、終わった人間が盛り上がる話題である」 神田正輝
「青春とは、走る事である」 国生さゆり
好きなことをやって、ただがむしゃらに走っていること。
「青春とは、☆である」 高橋由美子
「青春とは、選挙権である」 松岡昌宏
自分ではわからないが、人から言われるとそうかなと思う。
「青春とは、バイクである」 山田五郎
バイクに乗り始めた頃に始まって、乗るのをやめた時に終わった。
青春のキーワードは次のようなものだろうか。
・ 夢、チャレンジ、やりたいことをやる
・ 後先を考えない、不安におびえない、勇気がある
・ パワーがある、元気である、健康に気をつかわない
私は、自分の青春について特に考えた記憶がない。
青春時代には、バスケットを一生懸命にやっていた、と言いたい。
後先を考えずに、夢を持って、やりたいことをやる、ということなら、最近がいちばんそういう生き方をしている。でも別に「今が青春だ」とか、言いたいとは思わない。
「夢を持ち続けて生きたい」とは思っている。これは夢ではなく、あくまでも現実の生活としてである。少なくともここ10年は続けてきたつもりだ。常に明確な夢を持ち、そのために努力をしながら、現実に生活している。だから、幸せだと思っている。
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タモリの新哲学大王! 第11回「老い」
97/6/25・フジテレビ
「老いとは、ずっと闘っていきたい相手である」 江角マキコ
肉体的より、精神的に萎えていくことは先のばしにしたい。
「老いとは、いつまでも若くありたいと願う心である」 飯島愛
「老いとは、面倒くさがるようになり消極的になることである」 安部譲二
「老いとは、ピュアな気持ちになっていくことである」 東ちづる
若い頃は欲のかたまり。
それがある時期からムダな欲をなくし、ピュアになることを望んでいる。
「老いとは、連勝街道を走れなくなることである」 蛭子能収
「老いとは、ゴールデンタイムの人気番組である」 武田鉄矢
人生を1日の時刻に例える = 年齢/3
18歳は朝6時、まだはじまったばかり
36歳は12時、ちょうど真ん中
60歳は夜8時、ゴールデンタイム。
「老いとは、転である」 大橋巨泉
起承転結の「転」
どこかの時点で転じて、やりたいことをやってみたい。
「老いとは、天国か地獄へと向かう階段である」 大宅映子
急に死がくると怖いから、神様が与えてくれた準備期間。
老いを考えるより、今をちゃんと生きたほうがいいんじゃないか。
「老いとは、第二の青春である」 五月みどり
「老いとは、じじいに与えられたカッコのいい特権である」 藤村俊二
"じじい"だから許されることがある。
50歳、60歳、70歳、それなりの楽しみがある。
「老いとは、五感にダメージを与えることである」 トニー・タナカ
「老いとは、若さからの解放である」 森毅
「若いんだから」という抑圧から解放され、ラクになれる。
自分自身の生き方が追求できる。
「老いとは、池である」 加藤登紀子
「老いとは、微笑である」 神田正輝
「老いとは、自分を知ることである」 喜多嶋舞
「老いとは、古い酒である」 杉本彩
味わいがある。
(パス) 松岡昌宏
歳をとりたくない。
「老いとは、なまずである」 山田五郎
池の隠居。
「老い」 = 「歳をとること」 と考えたい。
成長すること 主に精神的
衰えること 主に肉体的
「若さ」「歳をとったこと」どちらにも、いいこともよくないこともある。
どちらの何を見るかは、自分次第。その時々にいいことがある。
『不幸を数えて暮らすより、幸せを数えて暮らそう』
「成長」と「衰え」には、「鍛える・磨く」ことが大きく影響する。
鍛え・磨けば、成長でき、衰えも遅くなる。
甘やかし・怠ければ、成長しないし、すぐに衰える。
「歳をとる」ことより、「鍛える・磨く」のほうがはるかに大きい。
歳の老いは避けようがない、精神と肉体の衰えは遅らすことはできる。
精神の成長は、死ぬまで続けることができる。人間として成長したい。
精神と肉体の活力は、幸せに貢献する。
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