今週の生きるヒント 「左遷・異動・配属に悩む」
職場で左遷されたり希望しない職場に異動・配属になったりした場合には、そのショックも大きく、今後について悩んでしまうことも多いと思います。
「左遷・異動・配属に悩む」ような場合について考えてみます。
1.心の整理をする
左遷や望まない人事異動をされた場合には、まず「心を落ちつける」ことが第一です。そのためには、現実を受け入れることが肝心です。
「なぜだ!」「どうして自分が?」「信じられない」などと考えているうちは、ショックの状態から抜け出すことができずに、今後についてちゃんと考えることもなかなかできません。
「会社(役所)がそういう辞令を出した」という事実・現実は受け入れるしかありません。
次に、「何が(自分の中で)問題なのか」をはっきりさせることだと思います。
人事の決定(過程)にショックなのか、次の仕事が不満なのか、次の仕事・職場への不安なのか、自分の生活・生き方に関する問題なのかなど。
いろんなことを同時に考えて混乱しないことが大切です。
そして、問題を一つ一つ「じっくり考えよう」という心の姿勢・覚悟を決めることだと思います。
仕事は、自分(の人生)にとって重大な要素です。時間をかけて考えていい問題です。あせってもすぐに答えが出せるものでもないと思います。
人事の通告は突然行われることも多くショックも大きいと思いますが、衝動的な行動に出たり、逆にひどく落ち込んでしまうようなことだけは避けなければなりません。
心の(健康)状態を悪化させないようにすることが、まずは何よりも大事なのではないでしょうか。
2.「いい経験」と考えられるように
左遷や望まぬ人事によるショックがある程度落ちついたら、次は「いい経験」と考えられるように心がけることが大事だと思います。
一度の人事で、仕事や人生に挫折してしまうか、いい経験として今後の糧にするかでは大きな違いです。
仕事内容が自分にとって新しいものなら、それを経験すること自体がいい経験であり、自分のキャリアの幅を広げるいいチャンスではないでしょうか。
ある程度仕事を身につけるまで経験してみたほうが、長い目で見た自分の人生にはプラスだと思います。
仕事がヒマなら、(一般教養も含めて)何かを勉強することも可能なのではないでしょうか。
早く帰って、家庭を大切にしたり、趣味や生きがいのようなものを大切にすることも可能です。
仕事にあまり力が入らないのなら、自分を育てることに力を入れてみてはどうでしょうか。
新しい経験を通して、新たな人との関係を通して、様々な勉強を通して、いろんなこと(仕事、家庭、趣味、人生、幸せなど)をじっくりと考えてみればいいと思います。
いろいろなことをよく考えた上で、自分なりの幸せを選択し、実際に幸せに暮らせるようになることを目指せたら、と思います。
それはきっと、今後の仕事や人生にとって役に立つはずだと思うのです。
「(人間としての)自分を育てるいい機会」と考えることもできるのではないでしょうか。
と言っても、実際には「いい経験」とすぐに考えることは難しいかもしれません。時間をかけて「いい経験」と考えられるようにできたら、と思います。
『幸せになる方法』の中の「不幸を幸せに変える」も参考になるのではないかと思います。
仕事は人生の重大事です。「いい経験」を積み重ねつつも、今後のことを考えていかなくてはなりません。
3.勤め続けるか? 辞めるか?
現実問題として、決定した人事を覆すことはまずできないでしょう。事前の打診なら、自分の希望を伝えることはできますが、決定権は会社側にあります。
ふつうは、不満があっても人事を受け入れ、いずれ希望する職場に移れることを期待し、時期を待つのではないでしょうか。上司や人事担当に異動願いを提出したり希望を伝えることが多少とも有効と思えるのなら、それをする価値はあります。
どうしても、新しい仕事・職場に耐えられないのなら、転職を考えるしかありません。
そのまま勤め続けるか、転職するかは、自分でよく考えて判断すればいいのです。自分の決定を信じて、進めばいいでしょう。
自分が希望する仕事に必ずしも就けるものでもありません。それでも、その仕事を含めた生活の中で幸せに暮らせる人もいます。転職して希望する仕事に就ける人もいます。もちろん、なかなかうまくいかない人もいるでしょうが。
仕事は重大な問題です。決定する前に仕事について考え直してみたほうがいいでしょう。