しあわせ日記
無味を味わう幸せ
「無味を味わう」という言葉が『老子』の中にあります。
「味の無いものを味わえ」という意味です。
「味が無い」と感じても、本当にまったく味が無いものはないのでしょう。
また、食感とか、温度感とか、さっぱり感とか、喉ごしとか、味わえるものがある場合もあるでしょう。
たとえば、ご飯(お米)は「(あまり)味が無い」と思う人はけっこういるでしょう。
一方、ご飯が「美味しい」と感じる人もいます。
そして実際に多いのは、ご飯(食事)をあまり味わっていない人だと思います。
『心ここに在らざれば、視れども見えず、
聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず』
「味わおう」と意識すれば、もっと味わえるのではないでしょうか。
食べ物を味わう以外でも、同様に「味わおう」と思えば、もっと味わえるものはいろいろあると思います。
また、「楽しもう」と心がければ、もっと楽しめることも多いでしょう。
『晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。
楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ』 吉川英治
楽しみがなさそうなもの(事・人・物)でも、工夫すれば楽しめることが多いでしょう。
楽しむ能力、面白さを発見できる能力、幸せがる能力などを養うことができるといいのではないでしょうか。
『面白き事もなき世を面白く
住みなすものは心なりけり』 高杉晋作/野村望東尼