若干苦労して生きて行くのはいいことだ。波乱のある道を歩むことはよいことなのだ。欲するものがすべて手に入る王さまはかわいそうだと思う。 幸福というのはおそらくいつも、ある種の不安、ある種の情念、すなわちわれわれを自分自身に対して目ざめさせるような苦痛の切っ先を前提にしている。