読書日記

　　環境を変えるか精神面を整えるか

　ＰＨＰ８月号の特集は『前へ進むヒント　肩の力を抜こう』。
　齋藤孝さん（明治大学文学部教授）は、
　中長期的な課題を抱えている状況で、「肩の力を抜け」と言われても、これは難しいことですね。
　解決法は大まかにふたつしかありません。構造、つまり環境を変える努力をするか、それとも環境とは無関係に精神面を整えてしまうかです。
　問題解決には、環境を変える（現実問題の解決を目指す）か、精神面を整える（心の問題の解消を目指す）かなのだと思います。
　中長期的な課題になるのは、現実問題の解決（環境を変えること）がすぐにはできないということでしょう。
　そこで、現実問題はそのままでも、心の問題にうまく対処することで苦しまないようになれるといいのです。

　そのためには、問題があってもいい（しかたがない／すぐに解決しなくてもいい）と受け入れ、自分の問題とうまくつきあっていこうと考えれば、少しは肩の力も抜けるでしょう。
　その上で、悩みや問題があっても（それなりに）幸せに暮らせるように努力できるといいのではないでしょうか。

　幸せになるためにも、現実を変える方法と心を変える方法の二通りがあります。
　前者は「○○たら、幸せになれる」という考えで、後者は「今のままでも、幸せになれる」という考えです。
　現在日本に暮らすたいていの人は、心がけしだいで「今は（それなりに）幸せ」と思えるようになれるのではないかと思います。

　中長期的な課題は、時間をかけて現実問題を解決するように努力を続けることと、その間あまり悩み苦しまないように（幸せになる考え方を心がけ）、できれば少しでも幸せに暮らせるように心がける努力の両方ができるといいのではないでしょうか（現実対応＋心の対策）。



　　　

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