読書日記

  自分の欲望と闘う

 『持たない暮らし』(下重暁子)より、
 ほんとうの自由を手に入れるためには、自分と闘わなければならない。世間と闘うのはまだ楽だが、自分の欲望と闘うことはむずかしい。
 あれも欲しいこれも欲しいと思っているうちは、物に心が惑わされて、自分は見えてこない。
 物だけではない。愛憎といった執着から自分を解き放たなければ、自由にはなれない。
 持ち物が多いのは、買ってしまうから。それは欲しいという欲望が多いからなのでしょう。
 自分が持っていない物を、あれもこれもと欲しがっていたら、いつまでたっても不満を感じることが多いでしょう。
 自分が持っている物を楽しむことを大切にしたほうが、幸せに過ごせるのではないでしょうか。

 人間関係で悩み苦しむことが多いのは、(こうしてほしい/こうしてほしくないのような)人に対する欲望が多いからかもしれません。
 人に望むことが少なければ、それだけ心を人に振り回されることはなくなるでしょう。
 自分のまわりの人を大切にし、相手に多くを望まずに、互いにあるがままの姿でつきあえれば、幸せに暮らしやすいでしょう。

 やりたいことが多すぎるのも欲望の問題でしょう。
 あれもやりたいこれもやりたいと望んでばかりいないで、今自分がやれることを楽しんでやるように心がけたほうが幸せでしょう。

 自由を手に入れるためには、多くを望みすぎない、一つのことにとらわれないことが大事なのだと思います。
 そのためには、何かをあきらめる決断ができるといいのかもしれません。たとえば、出世、収入、人間関係、住む場所、便利さ、趣味、・・・。
 その上で、限られた自分の大切なもの(物・人・事)・好きなものを大切に生きることがシンプルで幸せな暮らしにつながるのではないでしょうか。



   

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持たない暮らし』下重暁子

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