与えるということは、他人をも与える者にするということであり、たがいに相手のなかに芽ばえさせたものから得る喜びを分かちあうのである。自分が与えることで、相手の心のなかに喜びが生まれ、それを見て自分も喜べる。
与えるという行為のなかで何かが生まれ、与えた者も与えられた者も、たがいのために生まれた生命に感謝するのだ。
とくに愛に限っていえば、こういうことになる――愛とは愛を生む力であり、愛せないということは愛を生むことができないということである。
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