読書日記

  忘れ、転身する

 PHP12月号の特集は『気持ちが軽くなる心の整理術』。
 外山滋比古さん(お茶の水女子大学名誉教授)は、
 いやなこと、くるしいことを乗り越えるには忘却が最上の策であると思っている。いやなこと、つらいことは、忘れるに限る。新しいところへ転身すればいい。

 朝の明るい、クリエイティブな頭のはたらく時間を大切にすれば、大・小もろもろのおもしろくないことは半分、忘れていられる。起きると、まず外へ出て、清々しいところを散歩する。床の中で考えたことの先を考えるのもよし、新しい思いつきを追うのもたのしい。折柄、東の空に朝日がのぼる。悩みごとの出てくるスキはない。日々是好日。
 いやなこと・くるしいことがあっても、やるべきことをちゃんとやることが、それを乗り越える一番の方法なのでしょう。
 そのためにも、必要以上に悩み苦しまないことだと思います。そのためには、その問題をできるだけ考えない(一時的にでも忘れる)ように心がけたほうがいいのでしょう。

 問題について「忘れよう、忘れよう」「考えるのはやめよう」などと思うのは逆効果でしょう。
 何か他のことをしたり考えたりして、それに集中することで、問題を忘れられるといいのではないでしょうか。
 そのためにいいのが、朝の時間(疲れがとれて心身が元気な時)であり、新鮮な気もちになりやすい外であり、元気が出てくる散歩であり、やりたいことや楽しいことを考えることなのでしょう。
 気分がよく元気だと、不幸になる考え方はしにくく、幸せになる考え方をしやすくなると思います。

 と言っても、つい問題について考えてしまうことはあるでしょう。
 そんな場合には、そういう考え(もしくは、それに伴う悪感情)に気づいて、「このことを考えるのはやめよう」「このことを考えるより、○○しよう」などと心を切り替えられるといいのです。

 気分よく生活しよう、幸せになれることをしよう心がけることが、苦しいことを乗り越える大きな力になるのではないでしょうか。



   

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