読書日記

  一貫性のある“ずらし”

 『天才の読み方』(齋藤孝)より、
 創作活動は、無から有を産み出すというよりもむしろ、いかにずらしていくか、そして、そのずらしにどれだけの一貫性を持たせられるかというのが勝負所です。
 ピカソの場合、剽窃は元の作品からの「ずらし」とも言えます。一貫したデフォルメ、アレンジがなされることで、その作品が新たな創造になるのです。一見、原画をゆがめたと思えるようなピカソのデフォルメされた作品の秘密は、この“ずらし”にあります。
 新たなものを無から産み出すのは難しいのでしょう。常に新たなものを産み出し続けるのは、なおさらでしょう。
 すでにあるものに工夫を加え、新しい所のあるものを産み出すほうが容易でしょう。それなら、産み出し続けることも可能でしょう。
 自分なりの工夫(ずらし)のしかたがあり、それを一貫して続ければ、それがオリジナリティとなるのではないでしょうか。

 いいもの(物・人・事)の真似であっても、それに自分なりの工夫(ずらし)を大きく加えることで、新たなものとして認められる場合もあるのでしょう。
 人や本などから学んだことに、自分なりの工夫(ずらし)を加える場合も同様でしょう。

 幸せになる方法も同様だと思います。本やネットなどから自分に合いそうな方法を見つけ、試してみる。役に立ちそうなら、自分なりに工夫(ずら)して、自分のものとしていけばいいのです。幸せになる方法を実践するのに特許や著作権はありませんし。
 自分で工夫した方法が自分にはより効果があるはずです。

 自分なりの工夫(ずらし)を重ねることで、さらにオリジナリティが増し、自分のスタイルをつくっていくことができるといいのではないでしょうか。



   

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天才の読み方』齋藤孝

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