読書日記

  怒りの性格は直す

 『仏教は心の科学』(アルボムッレ・スマナサーラ)より、
 怒りの性格の人は、知らず知らずのうちにすべてのものを敵視するので、全世界を敵に回すことになって、その人自身も敵として見られます。

 怒りの性格は、すぐに直すべきです。
 方法は簡単です。肩の力を抜けばよいのです。「すべての人は不完全であって、自分も不完全だ。完全なんてありえない」と、おおらかな優しい心で認めてあげるのです。
 人への怒り、社会への怒り、出来事への怒り、成り行きへの怒り、自分への怒り・・・いろんなものに怒りを感じやすい人は、幸せに暮らすことはできないでしょう。
 心の中の悪感情や反感は自分の言動として表れ、その結果としてまわりを敵に回し、争いが絶えないのではないでしょうか。

 怒りが湧いたりイライラしたりする原因は、相手が自分の思い通りでないから、そして相手が変わることを(無意識に)期待しているからでしょう。相手がそのままでいいと思えるのなら、イライラしなくてすむはずです。

 怒りを状況や他人のせいにしているだけでは、何も変わらずに、怒りが続くことになります。
 怒りをコントロールできるようになるために、自分を変えるようにしたほうが自分のためです。
 そのためには、相手が思い通りでなくても「こんな人もいる」とその存在を受け入れる。出来事や成り行きが思い通りでなくても「こういうこともある」と現実を受け入れる。今の自分が思い通りでなくても「そのままでいいよ」とあるがままの自分を受け入れる。このようなことができるといいでしょう。
 そのためには、少し心の力を抜きおおらかな心優しい心をもつことができるといいのでしょう。

 「性格」と思えることも、実際には「考え方の習慣(クセ)」であり、努力しだいで少しずつ変えていくことができるのではないでしょうか。



   

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