読書日記

  自分自身への道

 『ヘッセの言葉』(前田敬作・岩橋保 訳編)より、
 すべての人間の生活は、自分自身への道であり、道を拓こうとする試みであり、それにいたる小径の暗示にほかならない。

 目ざめた人間にとっては、自分自身を探し求め、自分の内部をしっかりとかため、それがどこへ通じていようと頓着せず、手さぐりしながら自分自身の道を進んでいくこと、これ以外にはいかなる義務も絶対に存在しないのだ。(デミアン)
 人生は、人それぞれ。自分の生きる道は、自分で選び、進んでいくしかありません。
 そのためには、まず、自分が何を望んでいるのか、を知ることが大事でしょう。たとえば、“好き”という気もちや、“楽しむ”ことができることや、やりがいや生きがいを感じられることや、希望がもてることや、愛することができるものや、幸せを感じられることなどがその手がかりとなるでしょう。
 そして、実際にその道を進んでみて、実感してみることで、真の自分自身の道だと確信できるといいのでしょう。

 自分自身への道が、自分を活かせる道なら、なおいいのでしょう。
 自分自身への道は、自分の可能性を探る道でもありそうです。自分の能力を活かせる、自分に合った道を選ぶことが大事でしょう。
 ただし、それなりの望みを実現したければ、それなりの努力が必要でしょう。努力の積み重ねと能力の向上によって、実現できることがたくさんあるはずです。自分自身への道は、自分(の能力)を向上させる道なのかもしれません。

 自分の能力の中には、心の能力もあると思います。
 自分(の心)を育てていくことで、少しずつ幸せに暮らせるようになっていけたらいいのではないでしょうか。
 自分自身への道は、自分の心の可能性を探る道と考えることもできるでしょう。

 自分が幸せになれるような道を選び、手さぐりしながら進んでいくことで、少しずつ自分自身への道に対する確信をかためていき、「自分の生き方はこれでいい」と思って進めるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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