しあわせ日記

11月19日(土) 魂のテノール歌手・新垣勉

 PHP12月号の「ヒューマン・ドキュメント」は、新垣勉さん(テノール歌手)。

  新垣さんは、1952年、沖縄で生まれる。
   父は米軍基地所属の軍人。
   生まれてすぐ、助産婦が動物を洗う洗浄液で眼を洗ってしまい失明。
  1歳の頃に、両親が離婚。父はアメリカに帰る。
  その後、母が再婚。新垣さんは祖母に育てられる。
 目に障害を負わせた助産婦が憎かった。自分を見捨てた母が憎かった。アメリカへ帰っていった父が憎かった。そして父を運んできた戦争が憎かった。
 人を恨んで生きるのは、とてもつらいことだし、不幸なことだと思います。
 でも、大きい不幸を受け入れるのは難しいことでしょう。

  中学2年の時に、最愛の祖母が死去。
  絶望の新垣さんを心身ともに救ってくれたのは一人の牧師。
   城間祥介牧師が新垣さんを家族同然に受け入れ、学校に通う。

 絶望した人を救うことができる宗教・それを実践できる宗教家は立派だと思います。
 人を救うためには、相当に大きな愛が必要なのでしょう。
 そう簡単にできることではありません。

  大学の神学部を卒業後、城間牧師の下で副牧師として働く。
   その一方、好きな音楽を活かして各地でコンサート活動を行う。
  34歳で念願の音楽大学に入学。東京で一人暮らし。
  狭心症で倒れ、一時は死線をさまよう。1ヶ月余り入院。
「ベッドの上でいろんなことを考え、そして気づいたんです。自分は何て感謝を知らない人間なのかと。自分だけが不幸を背負っている顔をして、皆が自分にしてくれたことに感謝することを忘れていた。皆のおかげで生きていることを忘れていたんです」
このとき初めて、新垣は父と母を許す気持ちになれたという。
 「入院」の経験は、人生の転機につながることがあります。私も経験しました。

 「感謝する」というのは、誰にでもできる有効な幸せになる方法の一つだと思います。
 でも、「感謝」ということに違和感を感じる人も多いでしょう。宗教的と思う人もいるでしょう。実際には、なかなか「感謝」をできない人が多いと思います。
 心から感謝できれば幸せを感じられます。その幸せを力に人を愛する幸せを感じられるようになれたら、その人は幸せになれるでしょう。
「もう父はこの世にいないかもしれない。無理をしてまで会おうとは思わない。でももし会えたなら、僕はこう言うでしょう。
『今僕は、こうしてちゃんと生きてます。僕の歌で心を癒してくれる人もいます。父さん、この声とこの身体を授けてくれてありがとう』と」
 【新垣勉WebSite:生い立ちから現在まで



   

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