今週の生きるヒント 「自己心理分析は有益か?」
幸せになるために、自分の心理を探求する人がいます。
それでいい方向にいくこともありますが、ぜんぜん成果がない人も、かえって悩みや苦しみが大きくなってしまう人もいます。中には、幸せになることをあきらめてしまう人もいます。
そこで、「自分の心理を分析することに価値があるのか?」と疑問をもつ人も、「もしかしたら、悪いことかもしれない」と思ってしまう人もいます。
「自己心理分析は有益か?」という問題について、考えてみることにします。
1.自分の心を見つめることはいいこと
幸せになるためには、自分(の心)を育てるのがいい、と私は考えています。
そのためには、自分の心(の働き)を知り、幸せになれるように変えていくことが必要だと思います。
まず、「心」って何でしょうか?
いろんな考え方があるでしょうが、私は「感情」「望み」「思考」を心の三大要素と考えます。
「自分の心を知る」ことは、自分の感情を知る、自分の望みを知る、自分の考え(方)を知るということです。
そして、幸せになれるような考え方ができるように、幸せになれる望みがもてるように、幸せな気もちで過ごせるように、自分の心を変えていけたら、と思います。
自分の心を知るためには、自分の心を見つめてみるしかありません。
2.自己心理分析の危険性
ここで「自己心理分析」という言葉を使っていますが、精神科医による「診断」や心理学者による「分析」ではない、あくまでもシロウト判断です。そこには危険性もあります。
一つめの危険性は、自分はこういう心の病気だと決めつけてしまうことです。さらには、それが重病や不治の病だと思い込んでしまうこともあります。
「自分は治らない」と思ったら、つらいし、希望ももてず、幸せになる努力もできなくなってしまうでしょう。
二つめの危険性は、「自分はこういう性格。性格は変えようがない」と考えてしまうことです。やはり、あきらめてしまって、幸せになる努力をしなくなってしまう危険性があります。
三つめの危険性は、自分が不幸な原因を探して、その犯人(と思い込んだ人)を憎んでしまうことです。人を憎んでもイヤな気もちになるだけで、いいことはありません。その相手が身近な人の場合には、関係も悪くなるでしょうし、その人とのつきあいでイヤな思いをすることが続いてしまうでしょう。
四つめの危険性は、自分が今不幸な原因を過去の不幸な出来事と考えて、それを嘆いてばかりいて、今幸せになる努力をしなくなってしまうことです。
自分の心理を考察するのは、自分が幸せになるためにしているはずです。それで逆に、不幸になってしまうようでは問題です。自己心理分析などしないほうがまだいいということになってしまいます。
上記のような危険性があることを知り、そういうことを回避するように心がけ、幸せになるために役立てる方法を考えていくことが大事なのではないでしょうか。
3.心の働きを変えるには
自分の心を分析するだけでは意味がありません。
自分の心が少しでもいい状態(おもに、いい感情)でいられるように、自分の心の働きをよくすることが肝心です。
心の働きをよくするためには、まず考え方を変えることだと思います。
考え方を変えれば、感じ方が変わります。また、考え方を変えることで、自分の望みを変えることも可能でしょう。
「考え方を変える」ことについては書いてあります。
また、心の三要素とその関係、心の働きについては、こちらを参照していただけたら、と思います。
自分の心を見つめることで、こういう時に、こういう考え方をして、こういう気もちになるということがわかれば、少しでも気もちをいい方向に動かすためにはどういう考え方をすればいいかを、考えていくことができます。
幸せになる考え方のヒントは、このHPにたくさん書いてあります。
それらをヒントに自分なりに工夫していくことが大事だと思います。
自分に役立つ考え方を一つ一つ身につけていくことが自分を育てていくことになり、それにつれて幸せに暮らせるようになっていけるのだと思います。