読書日記

  長考に好手なし

 『40歳からの適応力』(羽生善治)より、
 将棋界には“長考に好手なし”という言葉があります。
 長く考えたけれども結局、迷いに迷って正しい選択ができないのです。
 長考しているときのほとんどは考えているのではなく、迷っていることが多いのです。
 長く考えればいい答えが出せるかというと、そうでもないようです。
 むしろ、考えすぎて細かいことにとらわれて、大切なことを忘れてしまい、悪い答えを出してしまうこともあるのでしょう。
 また、長時間悩み苦しむと、心身の調子に悪影響を及ぼし、他の問題や不幸を生んでしまうことにもなりかねません。

 長い時間考えているのは、本当はちゃんと考えていないのかもしれません。
 たとえば、過去の出来事をただ嘆いていたり、目の前の問題にただ困っていたり、人や環境のせいにしているだけだったり、ただ迷っているだけだったり、ただ将来の悪い状況を恐れて不安になっているだけだったり、・・・。
 自分ではちゃんと考えているつもりでも、同じことを繰り返し考えて(堂々巡りして)いるだけだったり、余計なことを考えていたり、ただ決断できないだけだったり・・・ヘタな考え方をしていることも多いでしょう。

 ヘタな考え方をしないようにするためには、紙に書いて考えることをおすすめします。
 また、悩み苦しんで心身を疲弊しないように休み休み考えることができるといいでしょう。
 そして、悩んでいる間に時機を逸してしまう第三の選択をしないように、必要な時には決断することも大事でしょう。


   

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