他人の厚顔無恥に腹の立つとき、ただちに自ら問うて見よ、「世の中に恥知らずの人間が存在しないということがありうるだろうか」と。ありえない。それならばありえぬことを求めるな。その人間は世の中に存在せざるをえない無恥な人びとの一人なのだ。 悪漢やペテン師やその他あらゆる悪者についても同様な考えをすぐ思い浮かべるがよい。