読書日記

  場面緊張

 『リラクセーション』(成瀬悟策)より、
 ふだんならとくに緊張することもなく、平静・安定、自由・柔軟で、闊達・創造的に活動できるのに、人前で発言するとか、試験や面接を受ける、競技に臨むなどという場面では、緊張が過剰になることがしばしばあります。
 ある動作をするとき、その人が置かれた状況によって左右される緊張を「場面緊張」と呼ぶことにします。
 誰でもすごく緊張した経験はあるのではないでしょうか。
 人生の中ではそういう場面が時折あるでしょう。たとえば、多くの人の前で何かをする、意識している相手の前で何かをする、試験を受ける、スポーツの試合、何かの本番、・・・。
 ある程度の緊張はしかたがないし、多少の緊張感があったほうがいい場合もあるでしょう。
 緊張しすぎて今の自分の実力・能力を発揮できない場合が問題なのでしょう。

 強い緊張感を生む場面は、その結果が自分の心の中で大きい状況ではないかと思います。うまくいったときに得られるものが大きい(プラスの)状況か、うまくいかなかったときに被るものが大きい(マイナスの)状況かです(両方の場合もある)。
 たとえば、多くの人に認められる、大事な試験に受かる、大きな試合に勝つ、のようなプラスが期待できる状況。
 反対に、しくじったら恥ずかしい、失敗・敗北したらつらい、のようなマイナスを恐れる状況です。

 そういう場面で緊張しすぎないために、考え方を工夫できるといいでしょう。
 たとえば、「ふだん通りにやればいい」「今の自分にできることをやればいい」「ベストを尽くせばいい」「人事を尽くして天命を待つ」「やることに集中しよう。(余計なことを考えるのはやめよう)」「失敗してもいい。(やれるだけやればいい)」「いい経験をするつもりでやってみよう」「(失敗したら)その時はその時」「(失敗したって)なるようになる」・・・。
 その時の自分の心に効く考え方を見つけられるといいでしょう。

 同じような場面でもどのくらい緊張するかは、人によってけっこう違うと思います。
 その要因は、経験や慣れのようなものもあれば、自信や人間としての成熟度のようなものもあると思います。
 いずれにしても、緊張する場面で考え方を工夫しながら頑張る経験の積み重ねによって、そういう場面に強くなれるといいのではないでしょうか。



   

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リラクセーション』成瀬悟策

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