読書日記

  社会に巻きこまれない

 PHP5月号の特集は『「焦らない」ほうがうまくいく ゆとりのある人・心穏やかな人』。
 金澤泰子さん(書家)は、
 娘・翔子は知的障害を持つダウン症者である。
 翔子は社会の構造が解らない。いわゆる科学的な知性は持たないので、地位やお金や、効率の良さ、合理性を求める社会に巻きこまれない。
 現実からはるか離れた地平にいる翔子は、実にゆっくりと幸せな日々を生きている。
 ふつう人は、まわりの人を気にしているし、何かを成し遂げたい(自己実現したい)と思っているでしょう。
 それは不幸にならないため、幸せになるために役立つはずです。
 ただし、人の目を気にしすぎたり、一つのもの(事・人・物)にとらわれたりすると、不幸になってしまいます。

 また人は、社会(組織や人)から「早く、正しく、うまく」のような効率や合理性を求められていることもあるでしょう。
 それを自ら求めることが習慣になっている人もけっこういると思います。
 それは本来いいことだと思いますが、その思いが強すぎると、焦って余裕をなくしたり、苦しんで幸せに暮らせなくなったりしてしまいます。

 ゆとりがないと感じたとき、自分がとらわれている思いに気づき、心を解き放つことができるといいのでしょう。
 たとえば、「人にどう思われてもいい」「特別なことを為さなくてもいい(無為・無執)」「すごく早く(正しく/うまく)できなくてもいい」のように考えられるようになるといいのではないでしょうか。



   

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