読書日記

  「そうは言っても」

 PHP5月号の特集は『「焦らない」ほうがうまくいく ゆとりのある人・心穏やかな人』。
 岸本葉子さん(エッセイスト)は、
 「こうあるべき」「こうありたい」と思う気持ちが強すぎてしまうと、視野は狭くなり、心の余裕はどんどん失われていきます。
 そんなときこそ「そうは言っても」「こういう時もある」と、頭で思うだけでなくあえてそれを口に出してみる。すると、心にあった暗い雲は晴れていき、ふだん仕事を続けていられることに感謝の念すら抱きました。
 物事はこうあるべきだ、人はこうあるべきだ、自分はこうありたい・・・「こうあるべき」という思いが強いと、自分の思い通りにいかない場合に、焦ってしまい苦しくなるのでしょう。
 それ以外のあり方は考えられず、それが不可能になると「もうダメだ」と不幸に陥ってしまうのではないでしょうか。

 そんなときこそ「そうは言っても」と口に出してみると、その続きの言葉が出てくるのでしょう。
 たとえば、「そうは言っても、こういうこともあるこんな人もいる/こういう時もある」「そうは言っても、(起こってしまったことは/人のことは/自分にはこれは)しかたがない」「そうは言っても、それほどひどくはない/あの頃(あの人たち)に比べたら、まだまし」「そうは言っても、まだ十分やれる/なんとかなる」・・・。
 こんなふうに考えられれば、少しはラクになるでしょう。

 そして、「そうは言っても、まだ残っているもの(事・人・物)がある」はずです。
 それに気づいて感謝できれば、幸福感が湧き、心の余裕も生まれるのではないでしょうか。



   

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