ある様式においては、私的に持つこと〈私有財産〉にはほとんど情緒的な重要性はない。なぜなら私には何かを楽しむために、あるいは使うためにも、それを所有する必要はないからである。物には持っていても、それを使うことで役に立ったり楽しめたりしなければ、価値がないものがたくさんあります。
ある様式においては、何人もの人が――いや何百万という人びとが――同じ物の楽しみを分かち合うことができる。なぜなら、それを楽しむ条件として、だれもそれを持つことを必要と――また望みも――しないからである。
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