読書日記

  不良になろう

 『持たない暮らし』(下重暁子)より、
 仕事、家庭、自分を縛るものはいくつもある。だが定年になり、仕事に縛られることもなく、子供への義務も果たしたあとは、思い切って自由に不良になろう。
 もはやなにも縛るものはないのだ。義理でつきあう必要もなく、ほんとうに心うちとける友達。自分にとって刺激になる人とつきあおう。人づきあいはシンプルになる。
 仕事・家庭には責任があり、相当の時間とエネルギーをかける必要があります。その分、他のことに使えるのは減ってしまいます。それはある意味、不自由であり、縛られているとも言えるのでしょう。
 定年退職すれば仕事から解放され、子供が自立すれば養育から解放され、自由になれるでしょう。

 そうなったらいっそのこと、人づきあいをシンプルにできると、さらに自由になれるのでしょう(それは定年前にも可能)。
 そのためには、義理でつきあうのはやめ、いやなイベントや行事には参加しない。そうすれば、その分の時間やエネルギーやお金を、大切にしたいつきあいや他のやりたいことに使えるでしょう。

 人づきあいを減らすためには、「ことわる」ことが必要です。
 相手がいやな思いをするかもしれません。「つきあいが悪い」などと言われるかもしれません。不義理をすれば「冷たい」と言われるかもしれません。
 「人からどう思われてもいい」「人に何を言われてもいい」ぐらいの覚悟をしたほうがいいでしょう。
 もっと極端に、「いい人」でいるのをやめ、「不良になろう」と決意できるといいのでしょう。

 多少いやな思いをしてまで、思い切って人づきあいをシンプルにしたからには、それによって得た自由(時間・エネルギー・お金など)を自分が幸せになれることに十分に使い、幸せに暮らせるようになることが大事なのだと思います。



   

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