50歳から75歳までの25年間。自分が生きるため、家族が生きるために、人間は働く必要があります。
その「林住期」こそ人生のピークであるという考えは無謀だろうか。私はそうは思わない。前半の50年は、世のため人のために働いた。後半こそ人間が真に人間らしく、みずからの生き甲斐を求めて生きる季節なのではないか。
好きでやってきた仕事を、ずっとそのまま続けるのもいいだろう。本当は好きとはいえなかった仕事を離れて、少年のころの夢を追うのもいいだろう。「林住期」という第三の人生を、心ゆくまで生きるのが人間らしい生きかたなのだから。
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