読書日記

  嫌いの克服

 『克己心』(宇津井健)より、
 嫌いなものでも、食べているうちにおいしさがわかってくるものがあります。いやなやつだと思っていた人間が、いつの間にか信頼できる存在になっていたりする。
 敬遠せずにまずは食べて、触れてみる。そしてそのものの良さや魅力を探してみる。そうやって世界を広げていくのも、案外おもしろいものです。
 誰にでも嫌いなもの(事・人・物)はあるでしょう。
 でも、嫌いなものが多いと、イヤな思いをすることが多くなるだけでなく、自らの幸せの可能性を減らしているのかもしれません。

 第一印象が悪いだけで「嫌い」と決めつけないほうがいいのでしょう。
 もう少し試してみて、その良さや魅力を探してみれば、嫌いでなくなるもの、反対に好きになるものもあるのではないでしょうか。

 事なら、試しにやってみる、少し続けてみる。うまくできないうちはつまらなかったりつらいだけだったりすることも、ある程度できるようになると楽しめるようになり、おもしろくなってくることもあるでしょう。
 人なら、もう少し話してみる、何かをいっしょにやってみる。相手のいい所や魅力に気づいたり、自分との共通点に気づいたりして、好感をもてるようになるかもしれません。(人の好き嫌い悪く決めつけない
 物なら、触れてみる、使ってみる、味わってみる、・・・。いい所が見つかれば、好きになれるものもあるはずです。

 自分が嫌いでも、すべての人が嫌いなものはないでしょう。
 誰か一人でも好きな人がいるということは、自分が気づいていない魅力が何かしらあるはずです。
 ましてや、多くの人が好きなもの(事・人・物)なら、なおさらでしょう。

 自分を人間として成長させるためにも、自分の幸せの可能性を増やすためにも、嫌いなものを克服することが役に立つにではないでしょうか。
 それを可能にするのも「克己心」と言えるのでしょう。



   

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