読書日記

  後悔しない

 『幸福は幸福を呼ぶ』(宇野千代)より、
 一体に、馬鹿なことをしても、私は後悔しない。あんなことをして、馬鹿だった、とは思うが、しなければ宜かった、とは思わない。
 後悔したりするよりも、忽ちそのことを忘れる。
 いや、忘れるというのとも違う。その次にしたいと思うことがあって、そっちの方へ、もう一足、足を踏み出しているから、前のことは忘れるのだ。
 「あんなことしなければよかった」「ああすればよかった」などと、つい後悔するようなことを考えてしまうことはあるでしょう。
 一瞬そんなふうに思っても、一つのことでいつまでも後悔し続けたり落ち込んだりせずに、すぐに忘れられれば(もしくは、切り替えられれば)いいのだと思います。

 「あんなことしなければよかった」という後悔はイヤな気もちになるだけで、なんの役にも立ちません。
 「ああすればよかった」「こんどはこうしよう」などと反省して次に活かせるのなら、「いい経験」であり、後悔とは違うと思います。

 「反省はしても、後悔はしない」と決意できれば、あまり失敗を怖れずにチャレンジできるようにもなれるのではないでしょうか。
 常に、夢や目標をもって生きられるようになれば、「後悔しているヒマがあったら、次のことを考えよう」と切り替えられるようにもなるでしょう。

 後悔するのは時間とエネルギーのムダです。その時間をイヤな気もちで過ごしてしまうのももったいないことです。
 後悔しないために大事なのは、「今を大切にしよう」という強い意識なのかもしれません。



   

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