一体に、馬鹿なことをしても、私は後悔しない。あんなことをして、馬鹿だった、とは思うが、しなければ宜かった、とは思わない。 後悔したりするよりも、忽ちそのことを忘れる。 いや、忘れるというのとも違う。その次にしたいと思うことがあって、そっちの方へ、もう一足、足を踏み出しているから、前のことは忘れるのだ。