読書日記

  いかに喜怒哀楽するか

 『人間としての成長』(安岡正篤)より、
 よく人は学問とか修業とかいう事を間違って、喜怒哀楽をしなくなることだと誤解するが、決してそうではない。それでは学問・修業というものは非人間的なものになってしまう。
 学問を為す要は、いかに喜び、いかに怒り、いかに哀しみ、いかに楽しむかというところにある。
 「悟りすます」という感じで、人間ができた人は動じることなく、喜怒哀楽があまりないようなイメージもあります。
 でも、それでは人間らしくないし、あまり幸せにもなれないのでしょう。

 怒りや哀しみなどの悪感情を心の中で感じることは誰でもあるでしょう。でも、心の中の悪感情を大きくせずに、あまり面に出さないほうがいいでしょう。ましてや、悪感情に流されて行動に悪影響を及ぼすのはよくありません。
 悪感情はある程度コントロールできるようになれると思います。
 悪感情の自分の問題点に気づくシグナルとして受けとめ、何かを学んで自分を育てられると、なおいいでしょう。

 一方、喜び・楽しさ・幸せなどの好感情は素直に感じ素直に表現できるほうが幸せになれるでしょう。
 もちろん、まわりの人に対する気遣い・思いやりの必要がな場合もあるでしょうが、人の幸せを見て不幸な気もちになるのは「相手の問題」という部分もあると思います。

 自分を育てるために学問をするのなら、自分の心が感じることを大切にできるようになることが大事なのではないでしょうか。



   

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