読書日記

  フィードバックがある

 『フロー体験 喜びの現象学』(M・チクセントミハイ)より、
 楽しさの現象学は8つの主要な構成要素をもっている。
 第三、および第四として、その集中ができるのは一般に、行われている作業に明瞭な目標があり、直接的なフィードバックがあるからである。

 心理的エネルギーを投射してきた目標と論理的に結びつけられているならば、大抵のフィードバックは楽しいものになり得る。
 フローの状態になれるのは、目標がはっきりしていて、その達成(への過程)が何らかの結果(フィードバック)としてわかることが大事なのでしょう。
 目標がなければ何をやってもあまり集中できないのでしょう。
 また、いくら努力してもその成果がまったく感じられないようではつまらないでしょう。

 フィードバックの受けとめ方も大事だと思います。
 完璧主義の人はやった過程や結果になかなか満足できず、楽しいものにはならないでしょう。
 ある程度(自分にきびしい人は60%、甘い人は80%ぐらい)できたら「よし」とし、「きょうはよくやった」と思えるといいでしょう。
 また、少しでもいいことがあったら素直に喜び、ちょっとぐらいイヤなことがあっても軽く受け流せるような受けとめ方ができるといいのではないでしょうか。

 「幸せになる」という目標はあまり明瞭ではないかもしれません。
 でも、「幸せに過ごそう」と心がけて生活すれば、一日の終りに「きょうも(それなりに)幸せに過ごせた」「今日も(まぁ)よくやった」ぐらいには思えるでしょう。そういうことを考える習慣がもてると、なおいいでしょう。
 また、「幸せになれるように努力しよう」と心がけを続ければ、「一年前に比べたら少しは幸せに暮らせるようになれた」ときっと思えるでしょう。
 このように考えるようにすることで、「幸せになる」ことのフィードバックを実感できるようになれるといいでしょう。

 「努力をすれば結果はついてくる」、少なくとも「努力は決して無駄にはならない」と信じて、目標に向けて集中できるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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