読書日記

  「すること」と「いること」

 『「悩み上手」「悩み下手」』(大野裕)より、
 私たちは、「何をするか」「何ができるか」に価値を置きすぎてきたように思います。
 人間は存在すること自体に価値があると私は考えています。

 何かを「すること」と存在して「いること」がバランスよく両立させられるかどうかが、こころの健康のためには大事なのです。

 自分自身が、そしてまわりにいる人たちが、そこに存在している、その価値を認め、尊重する。
 そうした生き方を私は大切にしたいと考えます。
 幸せになるためには、自分が幸せになれることをすることです。しかもそれは、自分が今できることである必要があります。
 ですから、「何をするか」「何ができるか」を考えるのは大事なことでしょう。

 ただし、一つのことにとらわれて「○○ができないと幸せになれない」と思い込んでしまうと、幸せになりにくくなってしまいます。
 たとえば、いい学校に入れないと、いい会社に入らないと、出世しないと、成功しないと、(容姿や収入などが)いい人と結婚しないと、成功しないと、・・・(幸せになれない)。

 また、幸せになるためにすることでも、つらいばかりでまったく楽しめないようではよくないでしょう。
 楽しむことが、いい努力の継続につながり、それがいい結果につながるのだと思います。(「結果」と「過程を楽しむ」は両立する
 同じことをするのでも、どういう気もちでやれるかが大事なのではないでしょうか。

 何かを「すること」以外でも、何かが「ある幸せ」(誰かが「いる幸せ」も含めて)もあります。
 ある幸せも感じられるようになれたらいいのでしょう。

 自分が存在している幸せもあれば、まわりの人が存在している幸せもあります。
 そうした「いる幸せ」の価値を認め、尊重することで、自分を大切にするとともにまわりの人も大切にして生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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「悩み上手」「悩み下手」』大野裕

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