読書日記
自分探しとは
PHP1月号の「今を生きる―私の見方・考え方」は、五木寛之さん(作家)。
自分探しという言葉がありますが、それは「自分とは何者か」を探すことではありません。
自分の中にある生命力を邪魔するものは何か。それを探り出し、心の闇から抜け出す出口を見つけること。
生きていくために、心に張りついた瘡蓋を剥がすこと。
それが自分を知るということになるのです。
自分の中に無い自分を探しても見つかるわけがありません。
自分の中を探しても、何かが邪魔をしていて見つかりにくくなっているのかもしれません。
自分探しの邪魔をしているのは、「できない」という思い込みの場合もあるでしょう。
「本当? 絶対?」と自問してみれば、「絶対にできないということはない」「できるかもしれない」と思えることも多いでしょう。
実際には「やってみなければわからない」ことがほとんどなのではないでしょうか。
このように「できない」という思い込みを剥(は)がして、やってみれば新たな何かができる自分を発見できるかもしれません。
少なくとも、今までできなかったことをやろうとする、新しい自分に出会えるでしょう。
同様に、「苦手(意識)」や「(食わず)嫌い」のような瘡蓋(かさぶた)を剥がすことで、見つかる新たな自分もあるのではないでしょうか。
新たな自分探しには「変化(の苦しみ)」がつきものでしょう。
自分探しを邪魔しているのは(変化に対する)「怖れ」なのかもしれません。
その瘡蓋を剥がすために必要なのは「勇気」だと思います。
「自分を知る」ことが、自分の幸せを知ることや自分を育てることにつながる。そんな自分探しができるようになれたらいいのではないでしょうか。