読書日記

  常識・知識からの解放

 『人間としての成功』(松下幸之助)より、
 物事に行き詰まったとき、そこでダメだと引き返さないで、いま一度、自分の考えや自分をとらえている常識や既存の知識というようなものにとらわれず、素直に物事を見直すとき、そこに思いもかけなかった新しい解決法が生まれてくるということがあるのではないでしょうか。

 私どもをとりまいている常識、知識というものは、想像以上に根強いものです。
 しかし私どもは、時には、そのような考えから解放され、純粋な疑問、純粋な考え、思いつき、というものをもっと大切にすることが必要でしょう。
 自分にとって重大なことで行き詰まったとき、安易に「ダメだ」とあきらめないほうがいいのでしょう。
 「ダメだ」と引き返してしまうのは、その先の悪い事態を怖れているからかもしれません。最悪の事態を受け入れる考えができれば、まだ先に進めるはずです。
 一時的に悪い事態になったとしても、その先の先を考えることで「なんとかなる」と思えることもあるでしょう。

 「ダメだ」と考えてしまうのは、「これしかない」と思い込んでいるからかもしれません。
 「道は一つではない」「他に方法があるはずだ」などと考えることができれば、いろんな所を探し回りながら考えたり人に相談したり、まだ何か工夫できることもあるでしょう。

 「ダメだ」と考えそうになった時には、「本当? 絶対?」と自分の否定的な考えを疑ってみれば、「絶対にダメかどうかはわからない」と思い直せることもあるでしょう。
 自分がとらわられている思い込みに気づき、素直な心考え直してみれば、何か思いつくこともあるでしょう。

 困難な事態になっても、簡単にあきらめずに、さらによく考える工夫ができるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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