読書日記

  最悪を考える

 『魅力ある知性をつくる24の方法』(林望)より、
 僕は常に最悪の場合を考えます。
 最悪のことを考えるということは、決して後ろ向きのマイナス思考ではないんです。
 最悪のことを考えて手を打てば、少しでも良い要素が手に入ったときに、いつもプラス思考でいけるだろうということなんです。
 予想される最悪の場合を考え、そうなったとしても「しかたがない」「かまわない」「その時はその時」などと受け入れることができれば、正面から立ち向かうことができるでしょう。
 さらに、最悪の状況に備えることができれば、そんなに悪いことにはならないのではないでしょうか。

 最悪のことをまったく考えない楽天主義は、思わぬ落とし穴に落ち込む危険性があるでしょう。
 反対に、最悪のことを怖れすぎて、何もやらなかったり、ビクビクしながらやるのはよくないでしょう。
 最悪のことを考えた上で、「なるようになる」「いい経験にしよう」のように柔軟な楽観主義で考え・行動したほうがいい結果も期待できるのではないでしょうか。

 最良の結果だけを望めば、少しでも悪い要素があると、イヤな気もちになりやすいでしょう。
 最悪の結果も考えておけば、実際にはそれよりも良いことが多く、良い要素を見つけて喜ぶこともできるのではないでしょうか。
 最良からの減点法でなく、最悪からの加点法で考えられるほうが幸せになりやすいのです。

 最悪のこともよく考えた上で、最良を求めてベストを尽くせるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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