読書日記

  香りに集中する

 『集中力』(セロン・Q・デュモン)より、
 散歩したり、田舎のほうにドライブをしたとき、あるいは花畑を通りかかったとき、花や草の香りに集中しましょう。
 何種類の植物の香りをかぎ分けられるか試してください。
 次にそのなかから一つを選び、その香りだけに集中します。
 嗅覚を鍛えるときは、香り以外のすべての考えはもちろん、自分が集中している対象以外の香りに対する知覚も、頭から閉め出さなければなりません。
 集中力の訓練として、草花などの香りに集中するようにしてみるといいのでしょう。
 花のいい香りをかぐと、ちょっと幸せな気もちになれるのではないでしょうか。
 草花でなくても、森の香りや、野の香りや、木の香りや、土の香りや、潮の香りなどでもいいでしょう。
 コーヒーなど飲み物の香り、焼きたてのパンや果物など食べ物の香りなんかもいいのではないでしょうか。
 もちろん、香水、ハーブ(アロマ)、お香、芳香剤、入浴剤などでもいいでしょう。

 ゆっくりと深い呼吸をするだけでも、心身にいいような気がします。
 いい匂いに「いいなぁ」と思えたのなら、少しは気分転換や癒しになるでしょう。
 反対に、イヤな臭いに対しては嫌いを減らすように心がけてみるといいのではないでしょうか。

 人の集中力はすごいと思います。
 何かに夢中になれれば、イヤなことも忘れられます。
 集中することで、痛みを忘れることさえあります。
 テレビやゲームに集中していて、人の声が聞こえなかったという経験がある人は多いのではないでしょうか。
 「心頭滅却すれば、火もまた涼し」と言った昔のお坊さん(快川和尚)もいました。

 集中力は「慣れ」の部分もあると思います。
 集中する経験を積めば、だんだんラクに集中できるようになれるのだと思います。
 また、「五感を磨く」ことは集中力を磨くことにもなるでしょう。
 集中力を鍛える練習として、香りに集中することを試してみるのもいいのではないでしょうか。



   

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集中力』

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