読書日記

  苦難の時がわかれ目

 『20代の私をささえた言葉』(加藤諦三)より、
 どの人生にもそれなりの苦しみや障害がある。人間の偉大さとは、それに負けないで、頑張っていることだと思う。
 どの人生にも耐え難いことはあるだろう。人間の偉大さというものは、それに辛抱づよく耐えて待っていることだと思う。

 人間は何かあると二つにわかれる。
 一方の人間はそれをのりこえて覚悟がきまって、元気になって魅力的になる。他方の人間は駄目になる。
 人間は何かあると、できている人とできていない人とがわかる。
 人間の本当の強さとは、めげない強さ・落ち込まない強さ我慢強さ・立ち直る強さのようなものではないかと思います。
 それらは苦難の時にこそ、発揮される強さです。

 苦しいこと・不幸なことは、誰にでも起こります。そういう時に、あきらめたり、逃げたり、ふてくされたり、キレたり、爆発したり、倒れたまま起き上がろうとしなかったり、・・・自分で不幸をさらに大きくしてしまう人がいます。
 一方、苦難を乗り越え、それをいい経験にして、さらに強さを増す人もいます。一時の不幸を幸せに変えることができる人もいます。

 たとえば、自分の夢や目標や仕事での一度の挫折で、自信をなくし、もうそれらをもてなくなってしまう人もいます。一方、挫折をいい経験として次に活かしていける人もいます。
 たとえば、失恋して人を信じられなくなったり、もう恋愛をできなくなってしまう人もいます。一方、失恋から何かを学び次の恋愛に活かせる人もいます。
 どちらの人が幸せになれるかは明らかではないでしょうか。

 近頃、前者が増えているような気がします。
 中には、自分はつらい挫折も失恋も経験していないのに、それを怖れて行動できない人も、はじめからあきらめているような人もいます。

 やってみなければわからないのです。挫折や失恋をすると決まったわけではないのです。本来は、幸せになるためにするのであり、そのとおりになる可能性もあるのです。やらなければその可能性はゼロです。
 一生懸命に努力する中で学べることもあるでしょう。成功すれば、自信がもてるでしょう。たとえ失敗してもいい経験にできるのです。それを乗り越えることで強くなれるのです。何もしなければ、学ぶことも、自信も、いい経験も、強さも得ることはできないのです。むしろ、自分を弱くしてしまうのではないでしょうか。

 と勢いで書いてしまいましたが、誰でも失敗や挫折や失恋は怖いし、不幸な思いはしたくありません。
 でも、幸せになるためには、自分が幸せになれるようなことを何かしたほうがいいでしょう。
 人生という長い目で考えれば、致命的な失敗はめったにないと思います。何もしないことが一番の失敗かもしれません。



   

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