しあわせ日記

10月5日(木) 理性を働かせる

 『人生論』(武者小路実篤)より、
 人間には本能と同時に理性が与えられている。
 理性は、この本能をうまく御して、人間を健康に生長させ、そして他人の生長の邪魔をさせないために人間に与えられているものと思う。

 人間はつい怒りとか、嫉みとか、恨みとか、嫉妬とか、いろいろの激情にまぎれこまれやすい。理性はそういうとき、その人を見守って過ちを犯させないようにする役割を果たすためにある。
 人間には理性があるから、悪いことをしないですみます。
 悪い感情や欲望や考えに従って行動しそうになった時に、理性が働けば、未然に防ぐことができます。
 それでも、強い感情や欲望に負けて、自分にとって悪いことや人に悪いことや社会的に悪いことをしてしまうこともあります。
 そういうことをできるだけなくすために、うまく理性を働かすことができるようになれたらいいのではないでしょうか。

 理性は心をコントロールすることによって、行動をコントロールしているのでしょう。
 自分の心をコントロールするためには、理性的な考え方を心がけることだと思います。
 悪い感情を抑えられるような考え方、悪い欲望に身を任せないような考え方、悪い考えに従わず考えを改めるような考え方、・・・。

 悪い心にブレーキをかけるだけでなく、善い心のアクセルを踏むことも理性の働きだと思います。
 好い感情・幸せな気もちになれるような考え方、幸せになれるような良い望みがもてるような考え方、幸せになれるような行動に結びつく考え方、・・・。
 心を幸せ向きに変えられる考え方と言ってもいいのではないでしょうか。

 理性をより働かせるためには、「心をコントロールしよう」(「考え方を変えよう」「幸せになる考え方を心がけよう」)と思うことからだと思います。
 と言っても、はじめはうまくできないでしょう。
 いろんな状況で様々な幸せになる考え方ができるでしょう。自分なりの幸せになる考え方を一つ一つを身につけていくことで、多くの状況で理性を働かせるようになれたらいいのではないでしょうか。
 また、幸せになる考え方がどのくらい効果があるかは、その人の能力(理性の力/人間力)にもよると思います。自分を育てていくことで、少しずつ自分をうまくコントロールできるようになっていけたら、と思います。



   

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