生きるヒント 「人の言葉で傷つく」
人からひどいことを言われて、腹立たしい/悔しい/悲しいなどつらい思いをし、心が傷ついてしまうことがあります。
ひどい言葉に対して傷つかないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。
また、ひどいことを言う相手にどう接していけばいいのでしょうか。
1.考え方を変える
世の中には、無神経な人も、口が悪い人も、意地悪な人もたくさんいます。
そういう人の言葉に傷ついてしまうこともあると思います。
そういう事があったことや、そういう相手と出会ってしまったことを嘆いていてもしかたがありません。
そういう相手が変わることを望むよりも、そういう相手に対してあまり傷つかない自分になれるように努力したほうがいいのではないでしょうか。
まずは、その相手に対する考え方を変えることだと思います。
ひどいことを言う人の存在を受け入れ、「こんな人もいる」「こんな人のために自分が傷つくのは損だ」のように考えられたら、と思います。
さらに、そういう人を、傷つきやすい自分を変えていくための「いい練習相手」と考えられると、それだけでもけっこう強くなれると思います。
次に、そういう相手がいることに対する考え方を変えたほうがいいと思います。
ひどいことを言う人がいるから、絶えられない、幸せに暮らすことができないのように思い込んでしまうのはよくないと思います。
そういう人がいてもそれなりに幸せに暮らすことはできると思います。
逆に、そういう人がいるから、なおさら幸せに暮らせるように心がけたほうがいいのだと思います。
そういう人と遭遇してしまったことも「(人生の中での)いい経験にしよう」と考えれば、きっと今後の人生に役立つことを学ぶことができると思います。
2.ひどい言葉への対応
ひどいことを言う人もいます。そういう人の言葉にいつも傷ついていたら、幸せに暮らすことは難しいでしょう。
少しでも傷つかないように心がけることが大切だと思います。
ひどい言葉を浴びせられた時には、まず、ひどい言葉や言った相手に対して過剰に反応しないことが大事です。
「こんな人もいる。こんな人のために傷つくのは損だ」と考えてみてはどうでしょうか。
そして、(たとえば、まず黙り、)少しでも心を落ちつけるように心がけて、なんとか(たとえば、ハオハオと)やり過ごすことができたら、と思います。
その場から離れた時には、ひどい言葉で動揺した感情をコントロールできるように心がけることが重要です。
そして、悪い気分を転換できるように心がけたほうがいいでしょう。
その後は、いっしょにいない時には、イヤな人のことは考えないようにし、できるだけ余計なことを考えないように心がけ、問題化しないことが肝心です。
そして、イヤなことがあった時こそ、気分よく生活できるように心がけることが大事だと思います。
以上のようなことを心がけ、傷つきやすい自分を変えていくことができたら、と思います。
「アタマにくる一言への対応」「悪口・カゲ口に悩む」も参考になさってください。
3.ひどいことを言う人への対応
ひどいことを言う相手には、どのように対応したらいいでしょうか。
その場で聞き流せばすむような言葉だけの暴力なら、きのう書いたような自分の心の対応ができれば、それがいちばんいいと思います。
世の中には、人の悪口ばかり言っているような人、無神経な人、人をバカにする人、差別的な考えをもつ人など、いろんなひどいことを日常的に言う人もいます。そんな人はまともに相手をしないほうがいいと思います。
「この人はこういう人」とわかった上で、それなりの対応をし、自分の心の対策ができたら、と思います。
相手によっては、直接自分の気もちを伝える方法もあります。
この方法にはいくつかの意味があります。
(1)自分が傷ついていることを相手がわかっていないか、
たいしたことではないと考えている場合に、それを伝える。
(2)自分はできればこうして欲しいという願いを伝える。
(3)相手と話合いをしたいと申し出る。
(4)もし今後も続くようなら次の手段をとると予告する。
自分が苦しんでいるのに、相手はほとんど気にしていないことが多いのです。相手が自分の気持ちや望みを理解してくれれば、簡単に問題が解決することはあります。
ただし、自分の気もちを伝えた結果どうなるかは、相手によりますので、相手を見定めることも重要だと思います。世の中にはぜんぜん話にならない人もいますから。
この方法の問題点は伝え方の難しさです。相手に面と向かうとうまく伝えられなかったり、自分の感情をコントロールできなかったりします。そのことによって相手を怒らせることになりがちです。売り言葉に買い言葉のようなこともあります。
相手に自分の気持ちを伝える際に注意することは、次のようなことです。
・ わかりやすく。落ち着いて、冷静に。
・ 誠実に。真剣に。相手の立場や気持ちも考えて。
・ 自分の非のある部分は認め、謝るべきことは謝罪する。
・ 言い訳をしない。余計なことは言わない。
・ 相手を責めない。
・ お願いする。命令や強迫のような口調にならない。
・ 伝えることを伝えたら、あとは相手に任せる。
同じ事を繰り返し言わない。その場で相手の対応を問わない。
もしうまく話す自信がなければ、まず相手への手紙を書いてみましょう。それをできるだけ客観的に読み直し、気になるところを書き直す。上記の注意事項をチェックし直してみる。自ら納得できる文章ができたら、その内容を相手に直接会って伝えるか、または、手紙を相手に渡しましょう。
もう一つの方法は、人に相談することです。
自分の話を誰かに聞いてもらうことで気もちがラクになれたり、人にうまく説明しようとすることで問題や自分の考えが整理できたりします。また、第三者の客観的な意見を聞いてみることで、自分の考えに足りなかった部分に気づけることや、考えるヒントをもらえることがあります。自分にとっては大事(おおごと)でも、人から見たらたいしたことではない場合も多いのです。
問題解決のために人に相談することもあります。仲裁者、所属する組織の責任者、各種の相談窓口や団体、弁護士などに相談し、問題解決のために行動したほうがいい場合もあると思います。
相談目的、相談相手、相談方法を考え、その時に合った相談のしかたを選択できたら、と思います。人に相談するを参考にしてみてください。
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