今週(8月第1週)の人生相談 「生き甲斐がない」

 「生き甲斐がない」と悩む人がいます。そもそも"生き甲斐"とはどんなものでしょうか。また、生き甲斐を感じられることは、生きる目的・意味・価値につながるかもしれません。生き甲斐を持って生きることは幸せになる方法の1つでしょう。
 今週の人生相談として「生き甲斐がない」という悩みについて3回にわけて考えていこうと思います。


その1 生き甲斐を感じるとはどのようなことか
(1) 幸せなことがあって、次のように思えること
    「生きていてよかった。今まで生きてきたかいがあった」
(2) 今自分が持っている幸せに気づいて、次のように思えること
    「今生きていて幸せ。生きているかいがある」
(3) 将来に幸せの可能性があり、次のように思えること
    「これから生きていくかいがある」
 ここでは、過去・現在・将来を意識して書きました。「生き甲斐」に関する本を読むと、生き甲斐には将来性がある、と書いてありました。
 (1)の場合、続けて「この(ような)幸せをまた感じることができるだろう。だから、これから生きていくかいがある」
 (2)の場合、続けて「この幸せはこれからも感じることができるだろう。だから、これからも生きていくかいがある」
 このように将来性のある考え方をつけ加えれば、明らかな"生き甲斐"と考えることができるでしょう。将来性があるということは、生きる目的・意味・価値があるとも言えそうです。


その2 どのようなものに生き甲斐を感じやすいか
 生き甲斐を感じることのできる対象はたくさんあります。その中で特に生き甲斐を感じやすいものを挙げてみました。
(1)夢や目標
 生き甲斐には将来性が必要なようです。そういう意味で夢や目標を持つことは生き甲斐になりやすい。
(2)人の役に立てること
 生き甲斐に自分の価値を求める場合、いちばんそれを実感できるのは、人の役に立つことだと思います。人が喜んでくれること、困った人を助けること、誰かの役に立つこと、社会に貢献できること、など。
(3)その他
・ 創意工夫(努力)できること
    困難は、やりがい・働きがい・生き甲斐に通じます。
・ 充実感を得られること
    達成・進歩・上達・成長を自覚できること。
・ オリジナリティを出せること
    自分を活かせること。
・ 手ごたえのあること
    人の反応があること、幸せを感じやすいこと。
 これらは独立したことではありません。生き甲斐を感じられることには、いくつかの要素が含まれるものが多いと思います。ここに書いたことがすべて含まれていたら理想的でしょうが、1つでも当てはまれば、それを確認することで生き甲斐を感じることができます。

 人は生き甲斐を感じられるものを外に求めますが、自分がすでにやっていること・持っているものの中から、生き甲斐を感じることも大事だと思います。そういう意味で上記のことを生き甲斐を見つけるヒントとして、自分のまわりから生き甲斐を探してみてはどうでしょうか。あなたにはすでにいくつかの生き甲斐があるのではないでしょうか。見つかったら、それを生き甲斐として感じる習慣を持ちましょう。「これがあるから生きるかいがある」と思いましょう。きっと今よりも"はりあい"を持って生きられるようになると思います。

 もちろん、自分がこれからやりたいこと・得たいものの中に生き甲斐を見つけることもいいことです。


その3 「生き甲斐がない」と悩まないために
 「生き甲斐がない」と悩む人のための対策は、大きく分けて2つあります。
(1)「生き甲斐がない」と思いすぎなければいい
 悩んでいる状況にもよります。
 a.現在不幸な状況にいる場合
   その不幸なことが、当面の問題として、どうにかできそうなことなら、
     その問題の解決を目標として努力する。(目標→生き甲斐)
   そうでなければ、
     過去の不幸として、不幸を幸せに変える
 b.現在特に不幸な状況でない場合
   「生き甲斐」という言葉のために悩まない。そのためには、
   幸せに暮らせれば特に「生き甲斐」にこだわらなくてもいい人は、
     幸せに暮らすことを心がける
   どうしても「生き甲斐がなくちゃイヤだ」という人は、
     生き甲斐を探す。(2)
       ただし、「生き甲斐が見つかればいいな」と軽い気持ちで、
       あせらずに時間をかけて、一生懸命に探す。
(2)生き甲斐を探せばいい
 生き甲斐を探すには、2つのことをおすすめします。
 a.夢や目標を見つける
   時間をかけて真剣に探してみてください。
     目標を持って生きるを参考にしてください。
   まずは、やりたいことの中から小さい目標を1つやってみてください。
     やりたいことをやれと言うけれどを読んで見てください。
 b.人を幸せにできることをする
   幸せにしたい人がいる人は、
     その人を幸せにすることを考えてやってみてください。
   今、幸せにしたい人がいない人は、
     まず、自分のまわりの人を幸せにすることをして、
       人を幸せにすることを試してみてはどうでしょうか。
   特定の幸せにしたい人が思いあたらない人は、
     人や社会の役に立つこと、困っている人を助けること、などを
     考えてみてはどうでしょうか。

 他にも生き甲斐を感じられることはたくさんあるはずです。
 大きな生き甲斐をすぐに見つけることは難しいかもしれません。小さなことをやって、その中に小さな生き甲斐を見つけてから、大きな生き甲斐を探してみましょう。

 「生き甲斐」については、こちらも参考にしてみてください。


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