今週の生きるヒント 「隣家から音に対する苦情・いやがらせ」
「隣家の騒音に悩む」人もいますが、反対に隣家から「うるさい」と言われて困っている人もいると思います。直接苦情を言われたり、こちらの音に対して壁や床や天井をたたいていやがらせをされる場合もあります。
そういうことがあると、音を出すのに気を遣って生活することになり、神経的にまいってしまう人もいると思います。
そういうことがなくても、音に気を遣いすぎて疲れてしまったり、のびのびと生活できない人もいるのではないでしょうか。
「自分の出す音」と「隣家への対応」について考えてみようと思います。
1.各音に対する考え方を決める
まずは、各音(苦情を言われた音、出す時に気になる音)に対する自分の考え方を決めてはどうか思います。
やらないこと/出さないようにする音。たとえば、大音量で音楽を聴くことや子供の飛び降りるような行為。
気を遣ってやること/少しは出していい音。たとえば、ドアや窓の開閉や歩き方。
気にしないでやること/出していい音。たとえば、ふつうの会話やトイレを流す音。
もちろん、それぞれ程度の問題ですので、「この程度はいいだろう」と常識で判断すればいいでしょう。
また、時間帯によって、やめたり/気を遣う音も決めればいいでしょう。
それぞれの音に対する自分の考え方を決めれば、気を遣わなくてもいいこともあるのがわかるし、ヘタに気を遣いすぎないでもすみます。
すべての音に対して気を遣って生活したら、疲れるのも無理はありません。
自分が決めた通りに生活しているのなら、人から何を言われてもそんなに気にすることはありません。また、たまに間違って出してしまう音はしかたがないと思います。それもあまり気にしないほうがいいでしょう。
私は、これを読んでいるのはきっと常識的な方ばかりだと思っています。また、繊細な方が多いような気がします。
ご自分で決めたことを信じていいと思います。
2.相手への対応
相手に苦情を言われた時には、どのように対応したらいいのでしょうか?
その場では、まず相手の言うことを聞くように心がけたほうがいいでしょう。
その中で、悪かったと思う所があれば、「(そこは)すみませんでした」と謝ったほうがいいでしょう。また、「(ここは)気をつけます」と言うのもいいでしょう。
「これはしかたがないでしょ」「ここはお互い様」などと思うこともあるでしょうが、それは言わなくてもいいのではないでしょうか。ちゃんとした議論は難しいと思います。(相手は相当に頭にきているわけですし)
相手に言いたいことを言わせれば、そのうちに苦情も終わるでしょう。
相手の話を聞いてみて、もしある程度話ができそうな相手だと思った場合には、住居の音の伝わり方の状況や、こちらの家庭の事情などを話すことで、相手もうるさく言わなくなるかもしれません。
それなりのご近所づきあいができれば、お互い様の所はわかるではないでしようか。
苦情を聞いたあとはイヤな気分になるとは思いますが、あまり苦にしないほうがいいと思います。
そのためには、まず、前項の「各音に対する考え方を決める」を考え直してみてください。もう少し気をつけようと思ったことがあれば、変えればいいでしょう。そのままでいいと思うのなら、それでいいと思います。そうすれば、今後の生活のしかたははっきりします。
あとは、その事は忘れましょう。悪い気分をよくできるように、何か好きなことでもしましょう。買い物や散歩に出るなんていうのも良さそうです。
それ以降も、なんとなく思い出してイヤな気もちになったら、そのことを考えるのはやめて気分転換を心がけましょう。気分よく生活することを心がけましょう。
相手が執拗に苦情を重ねる場合には、「これはしかたがないと思います」と自分の考えを言ってしまってもしかたがないと思います。(険悪な関係がはっきりしてしまいますが)
3.音による警告・いやがらせに対して
こちらの何らかの音に対すると思われる、音による警告やいやがらせを相手からされる場合があります。壁や床や天井をたたいたりされることです。
それが明らかに自分(の家族)に向けてだと思うと、音の大きさ以上に恐ろしい感じがしてしまうのではないでしょうか。そこに人の悪意を感じてしまうからかもしれません。
そのような音のいやがらせに対してはどうしたらいいのでしょうか?
相手に「やめてください」と言ってもムダだと思います。相手は相手なりの理由で故意にやっていることですから。
気にしないようにするしかないのではないでしょうか。
反対に、隣家の騒音の被害に遭っているようなものです。「気にしないようにする」を参考にしてください。
まずは、その音に対して驚かずに(「またか」などと考え)、とりあえず自分がどうするかを考えます。相手はこちらの何かの音に対して怒っているわけですから、それを控えるか、そのままでいいかを決めます。それは、その時々、その事々で判断すれば、どちらでもいいと思います。
こちらに問題がないのなら、相手が怒るのは相手の問題です。
相手には何か事情があるのかもしれない、相手のほうがつらいのかもしれない、かわいそうな人なのかもしれないなどと考えることで、自分の心が少しやさしい気もちになれるのなら、それもいいと思います。
とにかく、気にしなければいいのです。
「ビビッたら負け、気にしなければ勝ち」ぐらいの強い気もちでいいと思います。
相手の問題で自分の平穏な生活を必要以上に乱されないようにすることが大切です。
4.気を遣うこと
隣家からの苦情等があると、生活の中で音(を出す行為)に気を遣ってしまうのはしかたがないと思います。特に苦情などなくても、なんとなく隣家に気を遣ってしまう人も多いと思います。そのために、ビクビクするようだったり疲れたりしてしまう人といると思います。
気を遣うのはいいことです。気を遣いすぎるから疲れたりしてしまうのです。気を遣いすぎないように、できればやさしい気もちで気を遣うことができたら、と思います。
また、相手に対して思いやりの心をもつことで気もちがやさしくなれ、相手に対する腹立ちや怖れなどのイヤな感情が薄れることもあります。難しいことかもしれませんが、それは相手のためではなく自分(の心の平穏)のためです。さらに、「自分を育てる」ためと考えてみてはどうかと思います。
音への苦情に対するもう一つの対策は、住居に何らかの防音を施すことですが、このことについては他のHPに譲りたいと思います。検索すれば見つかると思いますが、一つだけ(リンクのページもある)「住宅の防音について」を紹介しておきます。
隣家との音に関する問題は、やはり相手によると思います。場合によっては最後の手段である引っ越しを検討したほうがいい時もあると思います。
特に大きな問題にならなければ、自家の音にはある程度気を遣い、隣家の音はある程度大目に見ることで、自分がそれを苦にせずに暮らすことができたら、と思います。