しあわせ日記

  過ぎたことでくよくよしない

 過去のイヤな出来事やつらい経験を想い出して、くよくよと考えてしまうことがあります。
 失敗や挫折、いじめや裏切りなどの人から受けたひどい仕打ち、後悔していること、大切な人とのつらい別れ、・・・。
 過去の不幸な出来事を「忘れられない」と悩む人もいます。

 「忘れよう」と思っても、忘れられるものではありません。
 「忘れなきゃいけない」というのは無理があると思います。
 「忘れられなくたっていいじゃないか」「想い出したっていいじゃないか」と考えたほうがいいのではないでしょうか。

 過ぎたことでくよくよしているのに気づいたら、「なんになる?」と自問してみてください。
 「この事を考えることでなんになる?」「自分を責めてなんになる?」「人のせいにしてなんになる?」「過去を嘆いてなんになる?」・・・。
 その答えが「なんにもならない」のなら、考えるだけムダだと思えるのではないでしょうか。
 それに実は、「なんにもならない」のではなく、「イヤな気もちになる」や「今を愉しめなくなる」のです。

 ふと想い出してしまってもそんなにくよくよしなければいいのです。
 「この事を考えるのはよそう」とストップし、「こんなことを考えるよりも、○○をしよう(考えよう)」と考えを切り替えられればいいのです。想い出すたびに何度でも。

 過ぎたことでくよくよしないためには、「今を大切にする」気もちが大事だと思います。
 「きのうのことでくよくよしているヒマはない」というくらいの強い気もちがあれば、今を大切にすることができるのではないでしょうか。


│ 心の傷が痛むのは?


 不幸な出来事に遭って、つらい思いが長く続いてしまうことがあります。
 そのことを、不幸な出来事で負ってしまった“心の傷”が痛むことだとして考えてみましょう。
 まだふさがっていない傷口をつっついたりいじったりしてしまったら、痛いだけではなく、傷の状態を悪くしてしまったり傷口を広げてしまうこともあります。
 心の傷の場合には、気づかずにそれをしてしまうことが多いように思います。

 体の傷だったら、ふと傷口をいじってしまっても痛みがあればやめます。
 心の傷でも同じはずです。でも心の傷の場合には、痛いのはその傷をつくった原因のせいだとばかり考えて、自分がいじっているせいだと気づけない人が多いのです。
 心の傷口が痛いのは「自分がいじっているから」と気づければ、いじるのをやめることができるのではないでしょうか。

 過去の不幸な出来事を詳細に想い返したり、その原因などについてあれこれと悪く考えてしまうのは、心の傷を自らつっついているようなものです。
 自分の心に傷をつくってしまった原因は不幸な出来事です。それを引き起こした相手がいるなら、その人が原因と考えられます。
 でもそのことを自分が執ように悪く考えなければそれほど心が痛むことはないはずです。

 過去の不幸な出来事について考えて心に痛みを感じた時には、「心の傷が痛むのは、自分がつっついているから」(「不幸な気もちになるのは、自分が不幸な事を考えているから」)と考え、つっつく(その事を考える)のをやめればいいのです。自分で自分に苦痛を与えることがないように。


│ いい経験にしよう


 過去の悪い出来事でも、それを「いい経験」と考えられるようになれば、その事でくよくよしなくてもすむでしょう。
 その事を想い出すたびに、学んだことを復習すればいいのですから(実際には、「いい経験」と考えられるようになると、想い出さなくなるものです)。

 とは言っても現実には、すぐに「いい経験」とは考えられないことも多いと思います。
 まだ強い感情が残っている時には、それはしかたがないことです。
 そんな時には、「今はつらいけれど、いずれはつらくなくなる。きっといい経験と考えられるようになる」のように考えられたら、と思います。

 強い感情の時期が過ぎたら、いつまでもそのことを引きずってくよくよしているのは自分のためによくないでしょう。
 「いい経験(だったと言えるよう)にしよう」と努力したほうがいいのではないでしょうか。
 どんな出来事でも時間をかければ、自分の心の中で「いい経験」に変えることができるのだと思います。

 過去にイヤな出来事があったことを、人のせいにしたり自分を責めたりしていつまでもくよくよしてしまうのと、「いい経験だった」と考えられるのでは大きな違いです。
 「いい経験にしよう」という心の姿勢が何よりも大きいような気がします。


│ 新しいことを始めよう


 過ぎたことを忘れるために「新しいことを始めよう」と考えてみてはいかがでしょうか。
 ここでの「新しいこと」とは、自分の夢や目標となるものや習い事や趣味のような、長い期間継続してできることです。
 何か新しいことを始め、それに打ち込み、できるだけ愉しみ、夢中になることができれば、過去のイヤな出来事も忘れやすいのではないでしょうか。

 過去の失敗や挫折から本当に立ち直るためには、新たな夢や目標にチャレンジする中で実績を積み重ねることで自信をつけていくのがいちばんだと思います。
 過去の恋愛や人づきあいによる心の傷は、新しい恋愛や人づきあいで癒していくしかないような気がします。
 過去のつらい経験のために臆病になるよりも、勇気をだして新たな一歩を踏み出したほうがいいのではないでしようか。

 「過去のことを忘れるため」でも「誰かを見返すため」でも「リベンジするため」でもかまいません。
 つらい気もちをバネに何かを始めてみてはどうでしょうか。
 過去のイヤな出来事でも“いいきっかけ”や“エネルギー”にできるのです。

 いつまでも過ぎたことにくよくよし続けるのはイヤだと思うのなら、試してみる価値はあると思うのです。
 何もしないでただくよくよして過ごすより、とにかく動いてみたほうがいいのではないでしょうか。


│ 幸せになるために


 過去の不幸な出来事を想い出していつまでもくよくよしてしまうのは、今が幸せでないからかもしれません。
 今幸せでないのは、過去の出来事(もしくは、それに関わった人)のせいよりも、自分が今幸せになる努力をしていないことが大きいのではないでしょうか。

 「あんな事があったから(幸せになれない)」「あの人が××したから(幸せになれない)」などと思っているうちは、なかなか前向きになれないでしょう。
 時には、自分にきびしく、「言い訳にしていない?」と自問することができたら、と思います。

 過去の不幸な出来事を忘れる(想い出さない)ためにも、「今をできるだけ幸せに過ごそう」「幸せに(暮らせるように)なろう」と努力したほうが、自分のためにいいのではないでしょうか。



   

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