読書日記

  分からない

 『努力しない生き方』(桜井章一)より、
 「分からない」というのは、本当に魅力的なことだし、楽しいことだ。異性に惹かれるのも本質的に相手がわからないからである。「分からない」という状態は生きることを豊かにするものなのだ。
 だから、もっと「分からない」ということは大事にすればいいと思う。「分からない」ことに耐えられなくなって、人生の「答え」を安易に求めることはないのだ。
 「分からない」ことを、困る、不安、怖ろしい、恥ずかしい、ダメ・・・などと思うか、面白い、期待(ワクワク)、魅力的、知る余地(喜び)がある、当たり前(分からなくていい)・・・などと思うかによって、感じ方がずいぶん違うでしょう。

 わからないことはいろいろあります。
 過去のことはほんの少ししか分かっていません。将来のことは誰も分かりません。現在のことも分からないことが多いでしょう。
 人のことも分からないことが多いはずです。自分のことすら分からないことが多いのですから。
 難しい問題もいろいろあるでしょう。人生についてもその一つでしょう。

 誰でも知らないことがたくさんあり、その一つ(知識や知恵など)と出合った時には「分からない」のが当たり前です。
 一つ一つ知っていくことで人間として成長していけるのでしょう。また、“知る喜び”というのもあると思います。

 どんなに分かっている人でも、一人の人間の分かっていることなど、この世界・この宇宙の中ではほんのわずかだと思います。
 「自分は分かっている」のように天狗にならずに、「自分はまだまだ分かっていない」のように謙虚な心で学んでいけたらいいのではないでしょうか。
 いくら考えても「分からない」こともあると思います。でも、分かろうと努力を続けることで得られた知恵は価値のあるものだと思います。

 「分からない」ことを肯定的にとらえて、「一つ一つ、少しずつ」分かっていく過程を楽しみながら、生きていけるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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