読書日記

  憤りを仕事の活力に

 『自分を生かす人生』(本多静六)より、
 私は腹が立った時は、まず落ち着いて何か自分に落ち度があったのではないか、自分の誠意が足りなかったのではないか、また互いに立場を代えてみたらどうかと、考えてみることにしている。そうするとたいてい腹を立てずに済む。
 それでもなお腹が立つ時はおおいに憤る。ただその憤りを外に発すれば、差し障りができて、かえって余分に腹が立つことになるから、それを心の中に発してその憤った活力を自分の仕事の上に現わすことにする。
 誰かに腹が立った時には、つい相手の悪い所ばかりを考えがちになり、その間はなかなか怒りがおさまりません。相手のことを悪く悪く考えると、余計に腹が立ってしまいます。
 そのために、怒り(の感情)をコントロールするのは難しいという人が多いと思います。

 腹が立った時に、その原因を相手だけに探すのではなく、自分(の心)の中に探すことができるといいのでしょう。
 「自分にも何か悪い所があったのではないか?」「自分に思いやりやさしさ)が足りないのではないか?」「自分が相手の立場ならどうだろうか?」などと考えられるといいのでしょう。
 自分にも(少しは)問題があると気づければ、それだけで相手への腹立ちは小さくなるでしょう。
 自分に問題があると思えなくても、そういう考えをするだけで怒りが少しは鎮まると思います。(でも、怒りの感情が強くなるのは自分の心に未熟さがある、と考えられます。もっとできた人間ならそんなに腹が立つことはないでしょうから)

 怒りの感情・憤りを外(相手)に向けるのではなく、自分が仕事などのやるべきことに向けることができると、さらにいいのでしょう。
 「この気もちをバネに○○を頑張ろう(見返してやる)」などと考えられるといいのでしょう。

 このような心がけを続けることが大事なのだと思います。そうすることで、「感情はある程度はコントロールできる」と思えるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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自分を生かす人生』本多静六

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