読書日記

  自分以外のもののために

 『天才の読み方』(齋藤孝)より、
 自分のためにとやるというパワーの出し方は、実はそれだけではあまりパワーが出ないものです。何か自分よりもう少し別のもの、あるいはもっと大きなもののためにやろうと思う時に、人間のパワーはさらに出るものです。

 本当に自分というものを大事にしてパワーを発揮したいのなら、逆説的になりますが、自分だけのために頑張ろうではなく、自分以外のもののために頑張ろうとした方が結果的にはいいのです。
 「自分のため」と強く思えない、自尊心が足りない人が多いのかもしれまん。
 また、「自分のため」だけを考えることに、引け目ややましさのようなものを感じる人もいるのではないでしょうか。

 「自分のため」と考えるより「何かのため」と考えたほうがパワーが出る人が多いのでしょう。
 世のため、人類のため、家族のため、仲間のため、会社のため、お客さんのため・・・愛するもののため。
 何かを守るため、誰かを喜ばせるため、誰かの役に立つため、何かを繁栄させるため、誰かを感動させるため、誰かを幸せにするため・・・。

 いずれにしても充分にパワーを発揮できれば、いい成果に結びつきやすいのでしょう。それは自分(の報酬や評価や関係改善など)のためにもなるはずです。
 また、そういう利他の行為は人の心を動かし、自分に返ってくることもあると思います。

 「人のため」は「自分のため」と考えてもいいと思います。
 また、仕事がつらくなった時には「○○のため」という仕事の目的・価値を思い起こす、夢や目標をもっている際には「○○のため」という目標をもつ目的・価値を思い起こしてみると、パワーがでてくるのではないでしょうか。

 パワーが出る前提は「愛するもの(事・人・物)がある」ということかもしれません。
 第一に愛するものは「自分」でいいと思います。
 その上で、自分以外の「愛するもののため」にパワーを充分に発揮して、幸せにつなげられるようになれたらいいのではないでしょうか。



   

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天才の読み方』齋藤孝

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