読書日記

  量をこなして質を上げる

 『天才の読み方』(齋藤孝)より、
 日本人は、量をやると質が落ちると考える傾向があります。
 しかし本来、真の天才と呼ばれる人たちに共通する特徴は、仕事を大量にこなせるということです。

 作品数が多いということは、作品をつくること自体が練習になっているわけなので、練習量が多いということにもなります。しかも、真剣にやった練習量が多いことになります。

 普通は量が積み重なっても量でしかないから、質的な向上は見られないと考えられますが、実際には逆で、量の積み重ねがあってこそ、ある時に質的な変化を引き起こすという考え方です。
 練習にしても、本番にしても、量をこなすのは大変なことですが、大事なことなのだと思います。ラクをしていい結果を得ようと考えるのは甘い考えでしょう。
 ただし、量ばかりで質が伴わなければ、ムダで無益な努力になってしまうでしょう。

 また、量をこなそうとやりすぎるのは質を低下させることになるでしょう。
 やりすぎて心身の調子を崩すようでは、量も質も低下させることになってしまいます。
 やりすぎない程度に頑張ることができるといいのでしょう。その程度が難しいのですが。

 常に一つ一つを、真剣に集中してやることが量をこなすためにも、質を保つためにも重要でしょう。
 また、常に工夫をすることで質を向上させていけるといいのでしょう。ただ同じようにやり続けてもなかなか進歩することはできないでしょう。
 そういう努力によって量をこなしていくうちに、質が向上していくのだと思います。

 量をこなして質を向上させていくための秘訣は、“愉しむ”ことではないかと思います。愉しめれば、夢中になってできるし、長続きもしやすいでしょう。
 天才ではない凡人の私たちは、時間をかけて量をこなし、少しずつ質を向上させていけたらいいのではないでしょうか。



   

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天才の読み方』齋藤孝

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