読書日記

  幸福よし、不幸またよし

 『人生談義』(松下幸之助)より、
 よく考えてみると、幸、不幸の両面があるということが、結局は幸福なのかもしれません。不幸な姿を一瞬でも味わうことによって、初めて幸福のありがたさを知ることができるからです。

 幸福よし、不幸もまたよし。
 そのような心境の中で、しかもなお、みずからの努力で自分なりの幸福感を追い求めつづける姿勢こそ貴いのだと思うのです。
 誰の人生にも、幸福もあれば、不幸もあるのです。
 幸福があるということは、それが失われた場合、不幸になります。
 自分には無い幸福を思って不幸になってしまうこともあります。
 そもそも幸福だけしかなかったら、それらを幸福とは思えないのかもしれません。

 不幸の経験が幸福につながることもあります。
 何かを失ってみて、初めてそのもの(物・人・事)の大切さに気づき、それがあることの幸せを感じられるようになることがあります。たとえば、健康、良い人間関係、役に立っている身近なもの、平和、・・・。
 また、大きい不幸を経験した人は“不幸でない幸福”というのもわかるのではないでしょうか。

 「これが無かったら?」「あの人がいなかったら?」「この事ができなかったら?」のように自分の身近なもの(物・人・事)と考えてみることで、無いと不幸になるものを知り、それが今有る幸せを感じられるようになれるといいでしょう。
 また、時には何かに“飢える”経験をすることで、そのもののありがたさ・幸せを実感できるといいでしょう。

 そういう意味では、不幸を経験してよかった、不幸もまたよし、と思えるようになれるといいのではないでしょうか。

幸福は 好!好!  不幸も 好好  すべてのものは 好好

 その上で、さらに幸せを求めて努力していけたら、なおいいのでしょう。



   

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人生談義』松下幸之助

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