読書日記

  金の好きな人

 『イソップ寓話集』より、
 或る金(かね)の好きな人が彼の全財産を金(きん)に代えて、それで金の塊を作り、或る場所に埋めました。そして毎日出かけて行っては、それを眺めるのでした。或る職人が、塊を掘り出して持逃げしました。(一部略)
 或る人が彼の嘆き悲しむのを見て、そのわけを知り「ね、あなた、そんなに力を落とすものじゃありませんよ。実は、あなたは金を持っていると言っても持っていなかったのです。だから金の代わりに石をそこにおきなさい。そして自分は金を持っているのだと思いなさい。(中略)」と言いました。
 この物語は、所有というものは、それを利用が加わらなければ無駄である、ということを明らかにしています。
 持っていても使わなければ、持っていないのとあまり変わりません。
 お金の場合には特にそうでしょう。持っているだけでは、紙切れや(平べったい)石ころ(現代では、小さいノート(通帳)やプラスチックの板(カード)?)のようなものです。お金は主に使った時にその価値が生まれるのです。もちろん、持っているだけで「安心」という幸せの価値もあるのですが。

 想像力か逞しい人は、お金を持っていなくても、持っているつもりになれば、それだけで安心できるのかもしれません。
 「今、ここ」にはないけれど、いつかは入ってくるお金があるから大丈夫、本当に困った時には誰かのところにあるからなんとかなる、などと考えられるといいのかもしれません。(相当に楽観的でないと難しそうですが)

 お金と同様に、幸せを持っていても、その幸せを感じられなければ持ってないのと変わりありません。
 自分の幸せを知り、「幸せだなぁ」思えるようになれるといいでしょう。
 ふだん気づいていない有る(できる/いる)だけで幸せというもの(物・事・人)もけっこうあると思います。

 とは言え、現代社会で生きていくためにはお金が必要です。ある程度のお金がなければ、幸せに暮らすことは難しいでしょう。時には、お金(特に(幸せになれる)使い方)についてよく考えてみるのもいいのではないでしょうか。

よーく考えよー お金は大事だよー



   

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