読書日記
つまらない本はない
『養老訓』(養老孟司)より、
私は本や新聞を読んだりテレビを見たりするけれど、それはすべて自分の見方の参考にするためにすぎません。
そう考えると、つまらない本というものはあまりなくなるのです。
どんなに自分と異なる考えの本でも、「この人、どうしてこんなことを言うのかな」と考える材料にはなります。
本や新聞やテレビを自分が考えるヒントに利用するのはいい方法だと思います。
人の考えには、自分とは異なるものがけっこうあると思います。それに対して、ただ反論するのでも鵜呑みにするのでもなく、この人にはこの人の考えがあると受け入れた上で、「私ならこう考える」と自分の考えを明確にできるといいのでしょう。もちろん、人の考えと自分の考えが違っていていいのです。
また、何か問題を考える際に、本や新聞やテレビやネットなどいろんな所を探し回りながら考えるのも一つの方法です。
他にも自分なりのテーマ(たとえば、今抱えている悩みや問題、自分の夢や目標、人を愛すること、誰かとの人間関係、自分を育てること、自分の幸せ……)をもっていれば、いろんな所から考えるヒントをもらえることがあるでしょう。
ある本を「つまらない」と思うのは、その本の内容だけでなく、自分の興味や知識の問題も大きいのではないかと思います。自分にとって興味がなくても、世の中には興味がある人もいるのです。ましてや、ある程度売れている本には、それなりの価値があるのだと思います。
「つまらない本」と決めつけるのではなく、「私には今興味がない」「私はよく知らない」「私にはわからない」と考えたほうがいいように気がします。
これは本に限らず、他の著作物ややることや人などについても同じだと思います。
本を読んでも何も学べなければあまり価値がありません。
書物から人生の知恵を得ることができたらいいのではないでしょうか。