読書日記

  人をほめる

 『わが息子よ、君はどう生きるか』(チェスターフィールド)より、
 特定の人に気に入られよう、特定の人と友だちになろうと思ったら、その人の長所・短所を探し出して、その人がほめてもらいたがっているところをほめるという手もある。

 どんな人にも、ほめられたい箇所がある。それを見つけるには、観察するのが一番だ。
 その人が好んで話題にするものを、よく注意して観察するといい。たいていは、自分がほめられたいこと、優れていると認められたいものを、一番多く話題にのせるものだ。
 人を喜ばせる方法の一つが「人をほめる」ことです。
 誰でも人からほめられればうれしいでしょう。お世辞や社交辞令だと思っても、内心少しはうれしいのではないでしょうか。

 「人をほめる」ことを、お世辞やご機嫌取りのようなイメージで、いかがわしいことと思っている人もいるでしょう。
 なんで自分がそんなことをしなくてはならないのか、そんなことをしたくないなどと考える人もいるでしょう。

 「人をほめる」というよりも、「人のいい所に気づき、素直に相手に伝える」と考えればいいでしょう。
 そして、そのことによって関係が良くなり、気分好くつきあいやすくなると考えれば、「自分のため」とも思えるのではないでしょうか。

 人をほめるためには、相手の長所に気づけることが前提です。
 相手をよく観察して(長所を探そうとして)いれば、何かしら見つけられることがあるでしょう。
 相手の長所に気づいたら、(心の中で「いいなぁ」などと)素直に感じればいいのです。
 そして、感じたことをそのまま相手に言えば、相手をほめたことになるでしょう。
 そこにウソはありません。

 実際には、誰にでも長所もあれば短所もあるはずです。
 相手の短所に注目するよりも、相手の長所に目を向けたほうが自分にとってもいいのではないでしょうか。

  『他人の短所を見れば憂うつになり、
   他人の長所を見れば人生が明るくなる』 D・カーネギー

  『相手の長所と向き合えることを自分の長所にしてごらん』 斎藤茂太

 ただし、「人をほめる」ことを実行するためには“勇気”が必要なのかもしれません。
 相手との関係を今よりも良くし、自分が気分よく過ごしたい。
 このように思うのなら、勇気を出して相手をほめてみてはいかがでしょうか。



   

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