読書日記

  直接の努力と間接の努力

 『努力論』(幸田露伴)より、
 努力は一である。しかしこれを察すれば、おのずからにして二種あるを観る。一は直接の努力で、他の一は間接の努力である。間接の努力は準備の努力で、基礎となり源泉となるものである。

 無理な願望に努力するのは努力の方向が悪いので、無理ならぬ願望に努力して、そして甲斐がないのは、間接の努力が欠けて居るからだろう。
 何かを得たいのなら、それを望んで努力するでしょう。
 特に望みがない、望みがあっても努力しなければ、得ることはできないでしょう。

 努力をしているのに、その甲斐がない、酬いられないこともあるでしょう。
 その理由として考えられるのは、まず第一に努力(の量)が足りない。第二に、努力のやり方(質)が悪い。第三に、努力の方向が悪い。第四に、力不足。第五に、運が悪い。

 努力の量を増やすのには、それだけ時間と労力をかける。
 努力の質を良くするためには、勉強することと、自ら工夫すること。
 自分に達成可能な目標をもつことが肝心でしょう。

 いろんな力不足があるでしょう。たとえば、基礎的な技能や知識、経済力、人脈、体力、精神力、脳力、・・・。
 直接の努力を続ける中で養える力もあるでしょうが、間接の努力をして蓄えたほうがいい力もあるでしょう。

 運が悪い場合には、時を待つ必要があるのかもしれません。間接の努力をして力を蓄えながら、待つことができるといいのでしょう。

 現在の努力に足りないものを見つけ、「一つ一つ、少しずつ」改善していくことで、いい努力を続けられるようになれば、きっといい結果に結びつくのではないでしょうか。(目標達成のヒント



   

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努力論』幸田露伴

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